手術方法について(膵臓移植)

脳死膵臓・腎臓同時移植の場合

腎臓は献腎移植や生体腎臓移植と同じ場所に移植します。膵臓は摘出される際に十二指腸がついたまま摘出されますのでドナーの十二指腸とレシピエントの小腸をつなぎ膵液が小腸へ流れるようにします。足へ血液を送っている血管と移植される膵臓の血管をつなぎ血液が流れるようにします。
手術時間は6~8時間程度かかります。

生体部分膵・腎臓同時移植の場合

ドナー手術

ドナーの手術は全身麻酔下でおこなわれ、左側の腎臓と膵体尾部を脾臓とともに切除します。手術時間ですが6~8時間程度かかります。
当初は大きくお腹を開いて手術を行っていましたが最近では用手補助下腹腔鏡手術(HALS)という方法を用いてドナー手術を行っています。この手術方法だと以前にくらべ傷が小さく7cm程の傷あとで済むようになっています。

レシピエント手術

レシピエント手術は左の下腹部に腎臓を移植し、右の下腹部に膵臓を移植します。
膵臓につなぐ血管は脳死膵臓移植と同じ血管を使います。膵液が膀胱に流れるよう(膀胱ドレナージ)に膵臓は膀胱に縫いつけます。手術時間は8~10時間程度です。

生体膵臓移植の場合

ドナー手術

生体膵・腎同時移植と同様の手術を行いますが摘出する臓器は膵臓体尾部+脾臓となります。
手術時間は3時間程度となります。
用手補助下腹腔鏡手術(HALS)で行いますので傷は小さく7cm程の傷あとで済むようになっています。

レシピエント手術

こちらも生体膵・腎同時移植と同様の手術を行いますが移植する臓器は膵臓体尾部のみで右の下腹部に移植します。手術時間は4~6時間です。