七栗サナトリウム開設25周年おめでとうございます

icon医療科学部 リハビリテーション学科 教授  寺西 利生 icon 

 七栗サナトリウムが開設から25年を迎え、緩和ケア、回復期リハビリテーション、リウマチ診療を先進的に展開する施設として、このように大きく発展したことを心よりお歓び申し上げます。また、七栗サナトリウムの診療のお手伝いを短い期間ではありましたが、私自身ができたことを大変誇らしく思っております。この度は七栗サナトリウムの記念誌の作成にあたり、お声をおかけいただき大変光栄に存じます。
 さて、私と七栗サナトリウムとの関わりは、これまでに2度ございました。初めての出会いは、故・総長 藤田啓介先生が七栗校地にホスピスとリハビリを主軸とした病院である七栗サナトリウムを開設した1987年に遡ります。藤田啓介先生は、開院とともに全国5番目のリハビリテーション医学教室を開設し、その初代教授として 土肥信之先生を招聘されました。当時、開院したての七栗サナトリウムには、2名の療法士が愛知県豊明市の本院から2ヶ月交代で応援として派遣されておりました。私もその2名の療法士に選ばれ、病棟もまだ完全にオープンしていない中、病棟に寝泊まりしながら、病院長 森日出男先生、そして、教授 土肥信之先生の指導のもと、常勤の1名の療法士とともにリハビリ訓練を担当しました。開設時のリハビリ室は、現在の本館2階カンファレンス室で、今から考えると想像もできないほど小規模でこじんまりとリハビリを行っておりました。また、現在のコミュニティドームは、当時は温泉プールで、さんさんと光あふれる中で患者さんとともに温泉プールに入り水中運動療法を行っていたことを懐かしく思い出すことができます。今でも本館ロビーにある壁画や彫刻など藤田啓介先生の思いのいっぱい詰まった病院であったと記憶しております。
 私と七栗サナトリウムとの2度目の関わりは、その約20年後に訪れました。私が2008年から4年半、七栗サナトリウムに隣接する藤田記念七栗研究所に赴任しました。そのとき、病院長 園田茂先生のご配慮で、兼務の係長としてリハビリテーション部の診療と運営を手伝わせていただきました。開設当時3名であった療法士もこの時には、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を含め60名を越えており、さらに、回復期リハビリテーション病棟では365日のリハビリテーションを行い、その成果を多くの学会、論文を通して世界に向けて発表する、正に全国の模範になるような施設に成長しておりました。

 私が七栗校地から豊明の本院に戻った後も、新しい電気刺激療法、ミラーセラピー、促通反復訓練やリハビリロボットなど新しい試みが数多く導入されておると伺います。
 七栗サナトリウムは、開設当時を知る私から考えると想像もできないほどの発展を遂げ、今も進歩し続けています。これらは職員の皆様の努力の賜物と思います。これから先どのように七栗サナトリウムが世界をリードして行くのかを楽しみにしております。
 七栗サナトリウムの益々の発展と益々のご健勝を祈念いたします。七栗サナトリウム開設25周年誠におめでとうございます。

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