第75回医学セミナー(第13回特別講演)
題目:「全身性エリテマトーデスにおける
          アルギニン代謝の意義」

演者:フロリダ大学膠原病内科
    助教授 佐藤 実 先生

日時:平成16年6月16日(水)
    午後4時30分〜5時30分

場所:医学部1号館3階317号室

座長:吉田 俊治 先生
世話人 小児科学教室 浅野 喜造 内線(2367)
微生物学教室 辻   孝雄 内線(2432)
佐藤先生は、フロリダ大学医学部内科リウマチ学臨床免疫学部
助教授、全身性自己免疫疾患センター臨床免疫検査室主任として
現在活躍中で、長年にわたり抗核抗体の臨床的意義、自己抗体
産生機序に関する研究を続けておられます。
渡米後、鉱物油成分プリスタンにより正常マウスに誘発される
全身性エリテマトーデスの新しいマウスモデルを確立されたほか、
ヒトの自己抗体においてもリン酸化された自己抗原に特異的に
反応する自己抗体、蛋白質核酸複合体の立体構造を認識しその
複合体を安定化するユニークな抗体(stabilizing antibodies)
などを発見し、自己抗体の領域で新しい概念を提唱してこられ
ました。
自己抗体の特異性が特定の疾患、症状と関連することはよく
知られていますが、細胞内に数千ある蛋白質の中からどのような
機序で、いくつかの限られた蛋白質がヒトあるいはマウスの自己
抗体の標的として選択されるのかは不明です。
佐藤先生はこの抗原選択の機序としてアルギニンの修飾に注目さ
れ、プリスタン誘発ループスにおいて、核内のRNA−蛋白複合
体が自己抗体の標的に選択される機序を説明する仮設を提唱され
ています。今回の講演では、非蛋白アミノ酸L−canavanineに
よるアルギニンの置換、peptidylarginine deiminaseによる
アルギニンのシトルリンへの変換による自己抗原の修飾のために、
これらの蛋白が非自己として認識され、自己抗体産生の引き金に
なるという仮設とそれを支持するデータについてご講演をいただ
きます。多くの教職員や大学院生、学生の参加をお願い致します。
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