第86回医学セミナー
題目:「トリプトファン代謝−その多様性−」

演者:藤田保健衛生大学衛生学部
     教授 長村 洋一 先生

日時:平成17年5月25日(水)
    午後4時30分〜5時30分

場所:医学部1号館3階317号室

座長:太田 好次 先生
世話人 小児科学教室 浅野 喜造 内線(2367)
微生物学教室 辻   孝雄 内線(2432)
私は昭和42年にラット毛髪の色素が、トリプトファン代謝産物キヌレニン
の誘導体であることを明らかにして以来、主な研究テーマの一つとして
トリプトファン代謝、特にセロトニン、メラトニン系ではない分解系を扱って
きました。
本会では、トリプトファン代謝について私の研究を振り返り、1.色素として
のトリプトファン代謝ラット毛髪色素から昆虫の色素まで多くの色素成分と
してキヌレニンについての重要性について、2.肝へのトリプトファン取り込
み機構:必須アミノ酸であるトリプトファンは肝への取り込みにおいて
分岐鎖アミノ酸と取り込みが競合することを中心としたその機序について、
3.トリプトファンの肝障害におよぼす影響:肝障害の状態により、
トリプトファンは治癒的または、憎悪的に働いたりするが、その機序が
マクロファージの活動と密接な関連性を有していることについて、
4.運動とトリプトファン代謝:運動時に、トリプトファン代謝が亢進し、
結果的にエネルギー代謝とかなり密接に関連していること、また運動時の
疲労とも関連性があることについて、といった話題を中心にトリプトファン
代謝の多様性について紹介させて頂きます。