第104回 医学セミナー
題目: 「哺乳類の冬眠を制御するホルモン - 冬眠から健康医学へ -」
演者: 三菱化学生命科学研究所 主任研究員
近藤 宣昭 博士
日時: 平成18年12月6日(水)
午後5時30分〜19時
場所: 医学部一号館3F 317号室
座長: 丸野内 棣 先生
 哺乳類の冬眠現象には、計り知れない医学的応用が潜んでいる。 数ヶ月にもおよぶ冬眠期間中、生体は致死的な極度の低体温を許容することができるし、 虚血や筋萎縮、細菌や発ガン物質などに対する耐性が増加するとの報告もされている。 この冬眠に特異な耐性機構を病気の予防や治療、臓器保存や生体保護に応用したいとの願望から、 長年にわたって冬眠を制御する因子が探索されてきた。 演者らは、心臓の低温保存の研究(Science, 1984)に端を発した冬眠研究から、 年周リズムにより調節されたタンパク質複合体(Hibernation-specific Protein complex: HPc) を発見し脳で冬眠を制御する初めてのホルモンであることを明らかにした(Cell, 2006)。 ここでは、長年のHPcの研究から冬眠を制御する分子システムを提案するまでを紹介し、 この発見がもたらす冬眠の医学応用について新たな視点から考察してみたい。  学生、大学院生、研究者の皆さんの御来聴を歓迎します。
世話人・連絡先
小児科学教室 浅野 喜造(2367)
微生物学教室 辻 孝雄(2432)