第124回 医学セミナー
題目: 「最近の虚血性心疾患に対する冠動脈インターベンション治療(PCI)と薬物療法」  
演者: 藤田保健衛生大学 医学部 循環器内科学講座 教授
尾崎 行男 先生
日時: 平成20年4月4日(金)
午後5時15分〜6時45分
場所: 生涯教育研修センター 1号館 9階 901講義室
座長: 野村 雅則 先生

 私は名古屋大学卒業後、当時心臓カテーテル検査では全国有数の施設であった安城更生病院に約10年勤務し、心カテ検査と治療(PCI)に従事し、たまたま同病院で書いた論文が縁で、オランダエラスムス大学のシェライシス教授の元に、始めての日本人として留学しました。オランダではクリニカルリサーチフェローを3年と心カテ室のアソシエイトディレクターを1年勤め、その後愛知医科大学を経て、本学に参りました。

 冠動脈に対するカテーテル治療はバルーンから始まりましたが、バルーンのみでは急性冠閉塞や再狭窄が多く、私の留学当時、ボスのシェライシス教授は、世界で始めてステントの多施設共同無作為試験(BENESTENT)を施行し、バルーンに対するステントの優位性を証明し、以来ステントの時代が幕を開けました。

 私もこの研究のサブ解析に参加すると共に、当時まだ確立されていなかった、バルーン後の血管解離や完全閉塞病変に対するステントの有用性を報告しました。またその後の薬剤溶出性ステント(DES)の開発にも触れることができました。このように、世界のステント治療の幕開けに立ち会い、開発から臨床応用に至るまで広く経験することができ、それらに貢献できたことは、私にとって大きな誇りとなっています。

 これらの経験を生かし、本学では、建学の精神でもある“リサーチマインドを持ったよき臨床医の育成”、加えて”日本からのEBMの発信”に努めて行きたいと思っています。今後とも皆様のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。多くの教職員、学生さんの参加を歓迎いたします。

世話人・連絡先
小児科学教室 浅野 喜造(2367)
微生物学教室 辻 孝雄(2432)