第166回 医学セミナー(特別講演68回)
題目: 「 遺伝子操作マウスを用いたドーパミン神経系の運動制御の仕組みの解明 」
演者: 北里大学 医学部 実験動物学単位
教授 笹岡 俊邦 先生
日時: 平成23年11月25日(金)
17時15分〜18時45分
場所: 生涯教育研修センター 1号館 9階 901講義室
座長: 太田 明 先生

 神経伝達物質ドーパミンは、ドーパミン受容体を介して情報伝達を行い、運動の制御、動機付け学習などに関与すると考えられており、また、ヒトのパーキンソン病や統合失調症などの疾患の病態と治療にも深く関連すると考えられている。

 ドーパミン受容体の主要サブタイプであるD1受容体(D1R)とD2受容体(D2R)の両方を欠損するマウスは、重度の運動異常を示す。
ドーパミンによる情報伝達と運動量の制御をドーパミン受容体に着目して詳細に調べるため、D1R/D2R二重欠損の遺伝背景に、コンディショナル発現制御可能なD1R遺伝子を導入し、D1R/D2R二重欠損マウスの運動異常を回避できるマウス(D1R/D2R二重欠損-D1Rレスキューマウス)を作成した。

 当該マウスにドキシサイクリン(Dox)を投与すると、D1Rの発現が低下し、D1R/D2R二重欠損状態となり、運動量は低下し、動作の緩慢や姿勢異常等のパーキンソン病類似の運動異常が観察される。

 本セミナーでは、種々のドーパミン受容体遺伝子操作マウスの解析により明らかになった、D1Rを介する経路、およびD2Rを介する経路による運動制御のしくみについて紹介する。

多くの教職員、学生さんの参加を歓迎いたします。

世話人・連絡先
小児科学教室 吉川 哲史(9035)