第175回 医学セミナー(特別講演72回)
題目: 「 ヒトヘルペスウイルス6の感染機構の解明 」
演者: 神戸大学大学院 医学研究科 微生物感染症学講座 臨床ウイルス学分野
教授  森 康子 先生
日時: 平成24年7月6日(金)
17時15分〜18時45分
場所: 生涯教育研修センター 1号館 9階 901講義室
座長: 吉川 哲史 先生

 ヒトヘルペスウイルス6(human herpesvirus-6:HHV-6)は、乳幼児期に初感染し、我々の生体内に潜伏感染している。ほぼ100%の成人の生体内にウイルスは感染しているとされている。HHV-6は、その生物学的特徴のためHHV-6AおよびHHV-6Bに分けられている。実際、我々の生体内に潜伏感染しているのは、ほとんどがHHV-6Bである。

 近年、移植医療の発展に伴い、潜伏感染していたウイルスが再活性化し、ヒトに病気を引き起こし問題となっている。特に、移植後のHHV-6脳炎は後遺症を残すことでも問題になっている。

 また、HHV-6は乳児期の突発性発疹の原因ウイルスであるが、乳児においてもHHV-6初感染による脳症が報告されており、問題視されている。HHV-6は、移植後に加えて薬剤性過敏症症候群の経過中にも再活性化することが知られている。しかし、HHV-6感染症に対する効果的な制御法は今のところ開発されていない。

 今回は、我々が同定した新たなHHV-6特異的糖タンパク質のウイルス感染における重要性を解説する。

 多くの教職員、学生さんの参加を歓迎いたします。

世話人・連絡先
小児科学教室 吉川 哲史(9035)