第196回 医学セミナー(特別講演83回)
題目: 「双極性障害の神経生物学」
演者: 理化学研究所 脳科学総合研究センター 精神疾患動態研究チーム
チームリーダー 加藤 忠史 先生
日時: 平成26年5月22日(木)
17時15分〜18時45分
場所: 生涯教育研修センター 1号館 9階 901講義室
座長: 岩田 仲生 先生

 双極性障害のゲノムワイド関連研究(GWAS)ではCa2+輸送関連遺伝子との関連が指摘され、脳画像研究では前部帯状回等の体積減少が報告されている。また、気分安定薬であるリチウムの神経保護作用が注目されるなど、細胞レベルでの脆弱性との関連が推測される。

 我々は、磁気共鳴スペクトロスコピーにより脳エネルギー代謝異常所見を見出したことを契機に、双極性障害のミトコンドリア機能障害仮説を提唱し、ミトコンドリアDNA合成酵素の神経特異的変異マウスが気分障害様の表現型を呈することを見いだした。これらの所見を元に、我々は双極性障害が気分を制御する神経系の機能障害によると考え、責任病変の同定を目指して検討を進めている。

 多くの教職員、学生さんの参加を歓迎いたします。

世話人・連絡先
小児科学教室 吉川 哲史(9035)