11/22転座の患者の症状には多種多様です。口蓋裂(ピエールロバン連鎖を含む)、先天性心疾患、精神発達・運動発達遅滞、耳の異常(前耳介の小孔、小突起、難聴)、小下顎、停留睾丸、小頭症、先天性股関節脱臼、人中が長い幅広い、鼻、腎臓の異常、鎖肛などの頻度が高いです。しかし、頻度は低いですが、次のような症状もみられます。私はいくつかの症例報告を読み、また、11/22転座の家族のかたから私に送って頂いた手紙を読んで、それらを合わせて、症状の表を作りました。これらの症状は、頻度の順や、特に意味のある順序で並んでいるわけではありません。また、あなたの子供がこれらの症状を持っているはずだとか、やがてこれらの症状が出るでしょうとか、そういうことを意味した表 ではありません。

今までにたった1、2人の子供に、これらの症状がみられただけかもしれません。単に目についたという理由だけで表にのせているものもあるかもしれません。各々の症状に関してもっとよく理解できるように、可能な限りリンクをつけておきました。もしあなたがご両親で、これを読んで、あなたの子供にリストアップされていない他の症状があれば、その症状を表に加えさせていただけたらうれしいです。もしあなたがここに出てくる用語がむずかしいと思ったら、あなたの主治医である専門医に聞けば教えてくれます。

身体的症状

(上記の頻度の高いものは除く)

•顔面の非対称

•扁平足

•おしりのくぼみ(背骨の最下部に小さなボタンのようなふくらみのような)

•歯の形が不整、エナメル質がない、歯の発達が遅い

•眼間離開(目と目の間が広い)、眼瞼下垂(まぶたが垂れ下がる)

•耳介聳立、耳介低位

•女性の外性器低形成

•男性の小陰茎

•陰嚢の低形成

•停留睾丸、精巣がない

•尿道下裂

•外耳道欠損

•胸郭が狭い

•重複子宮、重複膣

•小さな手足

•低身長、骨の成長が遅い

•骨の変形

•翼状頚

•腸回転異常

•低出生体重

•指が細長い

•足趾の爪の欠損

•肋骨の過剰

•三角頭蓋(頭蓋骨の早期融合により頭の形が三角形)

•額がせまい

•眼裂が外に向かって下がっている

•乳頭が下方にある

•漏斗胸

•合指症(弯曲指)

•髄膜瘤(脊髄とその袋が皮膚の欠損部から飛び出している)

•首の皮膚の過剰

•匙状爪

•斜頚

•内反足

•揺り椅子状足

•短頭症(短く幅広い頭蓋)

•重複子宮、重複膣

•脊椎の変形(脊柱側弯、胸椎亀背、脊柱前弯)2分脊髄

•肺低形成

•過剰脾

•腎臓欠損、腎臓の不整、腎臓の逆流

•胆嚢の欠損

肛門の異常

•前方の肛門

•肛門の狭窄

•鎖肛

•膣と肛門の位置が近い

先天性横隔膜ヘルニア、鼡径ヘルニア

目の異常

•視力障害

•斜視

•内斜視

•外斜視

•内眼角贅皮(3才頃かそれ以後まで続く、鼻側の目の端の上下まぶたが合体するようなヒダ)

•緑内障

•白内障

神経学的異常

•けいれん、てんかん

•脳梁欠損(この部位の部分的もしくは完全欠損は左右の大脳半球を連結する)

•水頭症(脳の中に水がたまる)

•小脳異形成

•小頭症

免疫系の疾患、免疫低下
その他

•中耳炎を繰り返す(慢性中耳炎、乳突炎)

•尿路感染

•反復性の肺炎、胸部の感染症

•肝脾腫(肝臓と脾臓が大きくなる

•片麻痺(体の左右一方の一時的な麻痺)

•常同運動(自傷行為)

•胃食道逆流

•食餌性の誤嚥

•ヒルシュスプルング病

•吸綴困難、嚥下困難

•周期性嘔吐

•甲状腺機能低下

•感覚防御

•低血糖

あけぼの杉は空に向かって凛と伸び、やさしい葉をつけた枝を大きく張ります。

11/22転座の子供たちに見られるその他の症状