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講座情報
所属組織: 藤田保健衛生大学医学部 (Fujita Health University School of Medicine)
講座名: 産婦人科学教室
NAME: Department of Obstetrics and Gynecology
電子メールアドレス: uda9294@fujita-hu.ac.jp

講座スタッフ
主任教授宇田川 康博
教授廣田 穣
助教授長谷川 清志
助教授多田 伸
講師関谷 隆夫
講師小宮山 慎一
講師塚田 和彦
助手西尾 永司
助手安江 朗
助手石川 くにみ
助手小澤 尚美
助手大江 収子
助手西山 幸江
大学院生鈴木 崇浩
大学院生小石 奏子
研究技術員阿知和 弓子
研究技術員鈴木 真知子
教室秘書二之宮 麻希

教室主任のごあいさつ
 われわれの教室は「和と共調、日々前進、懇切な指導」をモットーに、@婦人科悪性腫瘍に対する集学的治療、A良性腫瘍に対する内視鏡下手術、B不妊症に対する先進的生殖補助技術、C周産期医療における高度な胎児診断と母体管理、の4分野を診療の柱として着実に臨床実績をあげております。また現代女性のライフスタイルの変化に機敏に対応するため、思春期外来、更年期外来などの特殊外来を設け、思春期〜性成熟期〜更年期〜老年期のすべての婦人に対する生涯医療システムの充実を目途としております。また教室員の臨床および研究に対する綿密な指導のみならず、前期および後期臨床研修医に対するマンツーマンの指導など、教育にも重点的に取り組んでおります。さらに学究面では臨床に直結した様々なテーマを研究しており、加えて細胞生物学や分子生物学を導入した新たなパラダイムとしての産婦人科学の確立にも積極的に取り組んでおります。
 おかげさまで近年近隣のみならず、愛知県全域や東海地区各所の医療機関の皆様からの患者様のご紹介や母体搬送のご依頼が急増しており、われわれに与えられた責務の重さを痛感する次第です。今後も学府としての教育研究はもとより、基幹病院診療科として患者様や周辺医療機関の皆様のご期待に応え、より一層の充実した医療サービスを提供すべく、教室員一丸となって邁進する所存です。
 質の高い医療、質の高い医学教育および質の高い医学研究を遂行するに当り、教室スタッフおよび教室員の充足は不可欠です。われわれの教室では出身大学や経歴、卒後年数に関わらず、意欲とバイタリティーのある産婦人科医を広く募集しております。特にこれから産婦人科医を志す若い後期臨床研修医の皆さんは熱烈に歓迎いたします。さらにお子さんを抱えた女性医師の方でも安心して勤務できる独自のプログラムを実践しております。昨今産科医不足などで社会問題にもなっている産婦人科医療ではありますが、この閉塞した状況を打破しなければ本邦の優れた産婦人科医療は終焉を迎えることでしょう。高い志を持ち、産婦人科の未来を開拓すべく共にがんばろうではありませんか。

教室の現況  (1)診療
 平成17年は分娩数368件(帝王切開率38.6%)、手術数575件(婦人科開腹手術155件、帝王切開術144件、内視鏡下手術202件、腟式手術74件)であった。
 悪性腫瘍に対しては、宇田川教授、長谷川助教授、小宮山講師を中心にEvidence based medicine(EBM)に基づき治療方針を決定することを心がけ、妊孕性温存を希望する初期癌症例には慎重なインフォームド・コンセントのもと機能温存治療を選択する一方、進行癌症例には手術療法、化学療法、放射線療法を組み合わせた集学的治療を行っている。特に術前化学療法により子宮頸癌、進行卵巣癌、腹膜癌の根治手術の完遂度を向上させている。手術療法では子宮頸癌症例の一部には自律神経温存広汎子宮全摘出術を、進行卵巣癌症例や腹膜癌症例には根治性を高める拡大手術(傍大動脈リンパ節郭清、Stripping手術、他臓器合併切除)を積極的に導入している。平成17年には子宮頸癌57例(うち上皮内癌27例)、子宮体癌(肉腫を含む)24例、卵巣癌18例、その他(卵管癌、腹膜癌、外陰癌)6例の計106例の新規症例の治療を行った。
 良性腫瘍(子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症など)に対しては、廣田教授、塚田講師を中心に内視鏡下手術(腹腔鏡、子宮鏡)を精力的に行っている。これまで当院で施行された腹腔鏡下手術症例数は2200例を超え中部東海地区では群を抜いて多く、全国的にも非常に高いレベルのものと自負している。手術内容のみならず、術創の審美性、入院期間の短さ、術後のquality of life (QOL)の高さおよび社会復帰の早さなども高い評価を得ている。平成17年の腹腔鏡下手術は計182件で、内訳は腹腔鏡下子宮全摘出術30件、腹腔鏡下筋腫核出術35件、腹腔鏡下付属器摘出術10件、腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術72件、腹腔鏡下子宮外妊娠手術14件、その他の腹腔鏡下手術21件である。また子宮鏡下筋腫切除術を20件施行した。
 不妊症に対しては、塚田講師を中心に機能性不妊にはタイミング指導、人工授精、体外受精、顕微授精を、器質的異常による不妊には腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術、卵管鏡下手術を積極的に行っている。特に卵管鏡下卵管形成術は全国に先駆け開始し、これまで90例に施行し術後妊娠率は33%である。平成17年には体外受精40例、顕微授精25例を施行した。また余剰胚の凍結保存および融解胚移植も行っている。
 周産期分野においては多田助教授、関谷講師を中心に合併症妊娠、多胎妊娠などのハイリスク妊娠に対する管理、治療に力を注いでおり、新生児科(NICU)との綿密な連携のもとで適切な分娩時期と分娩方法を選択している。また正確な超音波検査に基づく胎児診断(奇形、先天異常など)も積極的に行っている。近隣のみならず、広く愛知県内全域の医療機関からの母体搬送も多く、病床の許す限り受け入れるように心がけている。平成17年は分娩管理数368例のうち、ハイリスク妊娠は168例(45.7%)を占め、特に多胎妊娠24例、22〜36週の早産49例を取り扱った。
 また外来診療では、初診、再診、産科の一般外来のみならず、特殊外来を設け、それぞれの専門医による綿密な診療を行っている。特殊外来の内容は以下の通りである。@コルポスコピー外来(子宮頸部異形成のフォローを行う)、A思春期外来(思春期におけるホルモン異常や肥満症に対する治療を行う)、B不妊外来(不妊症の諸検査および治療を行う)、C更年期外来(ホルモン補充療法、漢方療法、骨粗鬆症、高脂血症、尿失禁に対する治療を行う)、D超音波外来(主として胎児診断を行う)。

教室の現況  (2)教育
 初期臨床研修は厚生労働省卒後研修システムに沿って実施し、2年目の2ヶ月間を担当指導医のもとで産婦人科の基礎とプライマリーケアの体得を中心にマンツーマンで実地研修を行う。
 後期臨床研修は助手もしくは大学院生として臨床に従事し、病棟受持医として指導スタッフのもとで手術の執刀や助手、分娩、入院患者の管理治療に携わるとともに、研究活動を開始する。また助手、大学院期間の1〜2年間は関連病院に出向し、実地臨床の力を養う。主な関連病院は八千代病院(安城市)、さいたま市立病院(さいたま市)、鈴木病院(豊田市)などである。
 助手の5〜6年目および大学院4年目はチーフ・レジデントとして前期臨床研修医の指導や若手助手の臨床指導を行う一方、医学博士号取得のための学位論文の作成を行う。
 教室在職中は毎週行われる症例検討会(画像診断勉強会、病理組織勉強会、不妊症検討会、抄読会を兼ねる)に出席し、臨床の研鑽を積む。
 また産婦人科領域のサブ・スペシャリティーとして、以下の専門医の免許を取得することが可能である。当科はそれぞれの専門学会より研修施設に認定されており、指定期間の研修を行うことにより受験資格が得られる。日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本婦人科腫瘍学会専門医、日本癌治療学会がん治療認定医、日本臨床細胞学会専門医(指導医)、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本超音波学会専門医、日本人類遺伝学会遺伝カウンセリング専門医など。

教室の現況  (3)研究
 臨床に直結する研究テーマから細胞レベル、遺伝子・タンパク質レベルの研究まで産婦人科領域の幅広い研究を行っている。助教授や講師がインストラクターとなり、大学院生、助手は自らの興味のある課題を選び、研究を行う。さらに学内の基礎系教室との共同研究も積極的に行っており、21世紀COEプログラムの研究の一部をも担っている。現在の主な研究内容は以下の通りである。
 @新たな抗癌剤感受性試験(HDRA法)の開発とその評価
 A子宮体癌細胞に対するウルソール酸の抗腫瘍活性の検討
 B子宮体癌細胞に対するCOX-2阻害剤の抗腫瘍効果に関する検討
 C乳癌術後タモキシフェン投与による子宮体癌発生機序の検討
 D子宮体癌の家族集積性と遺伝子発現異常の解析
 E子宮体癌に対する性ステロイド阻害剤の増殖抑制効果に関する検討
 F卵巣明細胞腺癌におけるポドプラニン発現に関する検討
 GTGFb1を用いた卵巣明細胞腺癌に対する分子標的治療の基礎的検討
 HTGFb1をバイオマーカーとした卵巣癌の薬剤感受性に関する研究
 I腹膜癌の生物学的特性に関する臨床病理学的検討
 J腹腔鏡下手術に関する基礎的・臨床的検討
 K子宮内膜症患者に対する腹腔鏡下手術後の妊孕性に関する研究
 L卵管鏡内臓卵管形成システムを用いた卵管性不妊治療の効果
 M妊娠中毒症の網羅的な遺伝子発現解析
 N妊娠中毒症発症の指標としてのIDOの役割
 O多胎妊娠の母児管理に関する研究
 P産婦人科三次元超音波の臨床的活用
 Q超音波画像から見た臍帯過捻転の生理と病理
 R子宮Cirsoid aneurysmの臨床病理
 研究の成果は国内外の学会に発表するばかりでなく、学術雑誌へ投稿し、これらを基調に学位論文を作成する。主な参加学会は日本産科婦人科学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本不妊学会、日本受精着床学会、日本臨床細胞学会、日本婦人科腫瘍学会、日本産婦人科内視鏡学会、日本内視鏡外科学会、日本母性衛生学会、日本産婦人科手術学会、日本胎盤学会、世界産婦人科学会、アメリカ癌学会、アメリカ癌治療学会、世界内視鏡学会、国際婦人科癌学会、国際不妊学会などである。

Mon Nov 20 03:02:27 JST 2006

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