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講座情報 | |
所属組織: | 藤田保健衛生大学 (Fujita Health University School of Medicine) |
講座名: | 歯科口腔外科 |
NAME: | Department of Oral and Maxillo-facial Surgery |
講座スタッフ | |||
教授 | 水谷 英樹 | 顎関節疾患 | |
准教授 | 今村 基尊 | 小児歯科・矯正歯科/睡眠呼吸障害 | |
講師 | 佐藤 公治 | 顎関節 | |
助教 | 相澤 貴子 | インプラント/有病者歯科 | |
助教 | 惣城 一美 | 口腔外科 | |
助教 | 近藤 俊 | 小児歯科・矯正歯科/睡眠呼吸障害 | |
助教 | 柘植 信哉 | ||
助教 | 藤井 航 | 口腔リハビリテーション | |
歯科医師 | 水谷 幸恵 | ||
歯科医師 | 三村 恵麻 | ||
歯科医師 | 江端 麻里子 | ||
歯科医師 | 中條 雅子 |
教育 |
1.学部教育
医学部4年生を対象に年2回の講義を行っている。口腔器官の構造と機能、全身疾患と口腔疾患との関わり、口腔ケアの意義などを中心とした内容になっている。 2.本学専門学校教育 看護専門学校3年生を対象に年3回の講義を行っている。内容は口腔疾患を有する患者(小児から大人まで)の看護や口腔ケアの実践などである。 3.他大学・他施設における講義 名古屋大学大学院医学研究科と愛知学院歯学部の非常勤講師に任命され、 年1〜2回の講義を行っている。 4.社会活動、地域社会への関わり 年1〜2回、大学周辺地域の歯科医師会との勉強会を開催している。 5.各種委員会等大学教育管理活動 感染防止対策委員会委員として参画している。 |
研究 |
症例や臨床調査などの臨床研究を中心に行っている。
口腔がんに対する非切除治療:当科では以前から化学療法と放射線治療を組み合わせた治療を中心に行い、現発部位を温存することに重点をおいている。この治療法の有効性についての研究を行っている。 口蓋形成術後の顎発育:当科では口蓋形成術を1歳半ごろと5歳ごろの2回に分けて行っている。この術式は口蓋の発育抑制が少ない、言語への影響が少ない、などの特徴を有している。この2回法の長所、短所、顎発育への影響について研究を行っている。 睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置の効果:呼吸器内科、耳鼻科など関連各科との連携で患者治療に参画している。口腔内装置が適応と判断された患者の装置作成、維持管理を行っている。そして口腔内装置の装着前後でのPSG検査結果からこの装置の有効性、適応限界などの調査を行っている。 また、外来を中心に嚥下、摂食障害患者の口腔咀嚼環境の改善、積極的な口腔衛生指導を行って、その効果や問題点などの検討を行っている。 |
診療 |
入院、外来ともに忙しい毎日である。入院では口蓋形成術、顎裂部骨移植術の口唇口蓋裂患者治療が中心であり、これは当院に口唇口蓋裂センターが設立されて以来見られている傾向である。ついで口腔がん、顔面外傷が多く、徐々ではあるが顎変形症手術が増加してきている。
外来では埋伏智歯抜歯術が最も多いのは変化ない。口腔領域の嚢胞性疾患、良性腫瘍など口腔外科が扱う疾患はもちろんのこと、医学部の歯科口腔外科の特徴ともいえる有病者(心疾患、代謝性疾患、免疫疾患などを有する患者)を対象とした虫歯や歯周病治療が全患者の約三分の一を占めるにいたっている。また、睡眠時無呼吸症候群患者に対する口腔内装置が保健適応になったことから、この領域の患者の増加もみられている。 |
主な治療成績 |
■口唇口蓋裂
口唇口蓋裂センターのチームアプローチ体制により、小児・矯正歯科は新生児期の哺乳床作成・管理から継続的に口腔機能・形態を管理し、改善を図る。口蓋形成術は口腔外科により被裂縁粘膜弁を用いた2回法手術を原則とし、顎裂部は矯正歯科との連携により腸骨海綿骨移植による閉鎖術を実施している。センター開設(1987年)以来手術累計981例である。 ■口腔悪性腫瘍 当科が最も多く扱うのは舌癌で、約60%を占める。以下、頬粘膜癌、上下顎癌、口腔底癌の順である。初期例から進展例までほぼ全例に抗癌剤の動脈内投与とリニアック放射線同時照射を第1選択として適用する。年齢等身体条件や腫瘍特性により症例毎に調整し、最小副作用で最大効果を狙っている。最短2年以上の経過をみるため、2000年10月までの本法適用口腔癌症例115例の成績は、85例(73.9%)で原発巣の手術が回避され、手術移行例を含む99例(86.1%)が制御された。これら症例115例の5年累積生存率は77.5%、Stage I (26例)96.2%、Stage II (34例)78.3%、Stage III (22例)76.2%、Stage IV (33例)62.2%であった。 ■睡眠呼吸障害 呼吸器内科により診断確定後、治療は内科、耳鼻科、当科により重層的に行われる。症例が多いため98年にセンター化された。当科では年間に約150例に口腔内装具を装着し、約80%の症例で睡眠中の呼吸改善を認めてきた。 ■顎変形症 顎変形症手術は、矯正歯科専門医との連携を密接に行い、術前管理、手術時期、術式の決定、術後管理を一貫して行う他、顎関節専門医による術前術後の顎運動指導も行っている。 ■唾石症 唾石症手術は深在性唾石でも、ほとんど口腔内からのアプローチのみで摘出可能な技術を有している。 ■その他 粘膜疾患、歯周病に対しては、薬物療法のほか、日常の口腔内清掃を中心とした生活指導を重点に行って良好な成績を得ている。 |
Thu Apr 12 17:09:00 JST 2007