2016 藤田保健衛生大学医学部 第1学年
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読書ゼミナール- 91 -2)塚 本 健太郎 (微生物学)前半9コマ「「感染症パニック」を防げ!~リスク・コミュニケーション入門~」岩田健太郎著 光文社新書 “エボラ出血熱、新型インフルエンザ、デング熱、SARS、西ナイル熱、炭疽菌等によるバイオテロ……。高度な文明社会となった現代でも、感染症は相変わらず人類をおびやかし続けている。目に見えない敵、感染症のリスクを扱うときには、単に患者を診断し、病原体を見つけ、それを殺して治療する以上に必要となるものがある。それはパニックと対峙し、パニックによる被害拡大を防ぐためのコミュニケーションの方法である。「恐さ」をどのように捉え、いかに効果的に伝えるか。本書では、いくつもの感染症のアウトブレイクに居合わせ、“感染症にとりつかれた男”とも言われる医師・岩田健太郎が、その経験を交えながら、感染症を題材としたリスク・コミュニケーションのあり方を教える(カバー解説より)。 本書には、将来医師になった時にも役立つ内容がたくさん含まれています。この本を通して、リスク・コミュニケーションについて一緒に考えてみましょう。”  守 口 匡 子(ウイルス・寄生虫学)後半9コマ進化から見た病気―「ダーウィン医学」のすすめ ブルーバックス 講談社 “「BOOK」データベースにある本書の紹介文を、先ずは以下に記します。 感染症、遺伝的疾患、生活習慣病……。「病気」はヒトにとって不都合であるように思えるが、その症状の多くは身体を守るための防御反応であるということ、また、病気の原因遺伝子にはヒトが生き延びるために有益なものがあったということがわかってきた。進化論をもとにした「ダーウィン医学」によって明らかになりつつある、病気があることの意味を豊富な例とともに平易に解説。 この本は、ダーウィン医学(Darwinian medicine)、あるいは、進化医学(Evolutionary medicine)と呼ばれる理論の入門書として位置づけられるかと思います。本当は、Randolph M. Nesse と George C. Williamsの共著「Why We Get Sick: The New Science of Darwinian Medicine 」(「病気はなぜ、あるのか」という邦題で日本語版も出版されています)を用いたいところですが、これは、皆さんがもう少し医学・生物学に親しんでからが良いかなということと、価格面で(学問に無関係ですみません)本ゼミナールには不適かと思い、栃内先生のこの本を選びました。授業で一緒に読んだ後、NesseとWilliamsの本を是非読んでみたい!と感じて頂けることが、目標の一つでもあります。”

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