2016 藤田保健衛生大学医学部 第1学年
106/250

読書ゼミナール- 97 -  秦   龍 二 (解剖学Ⅰ)後半9コマ「人を動かす」D・カーネギー 著 山口博訳 創元社 “『人を動かす』(ひとをうごかす、原題:How to Win Friends and Inuence People)は、自己啓発書の元祖と称されるデール・カーネギーの代表的著書の1つです。他者に対する自己の行動を変えることにより、他者の行動を変えることができる、という考えが中心となっています。ビジネスの世界で有名な著書ですが、その内容は医療の世界でも重要と考えられ、特に医師・患者関係の構築に有用と思われる提案がいくつもなされています。是非この機会に一緒にこの名著を輪読しましょう。”8)太 田 充 彦(公衆衛生学)前半9コマ「かもめのジョナサン【完成版】」リチャード・バック著 五木寛之創訳新潮文庫 “この物語の主人公・ジョナサンは、ただ生きるため、食物を捕って巣に戻るためだけに飛ぶことを否定します。飛行技術を究極まで追求することは生きる意味を見つけるために必要と考え、他のカモメたちからの非難・放逐を受けた後もひたすらに飛行技術を追求します。果たして彼は誰も到達しえなかった飛行技術を獲得し、生きる意味を理解することになります。やがて彼に共感するカモメたちも現れます。しかしジョナサン亡き後、彼らの多くはジョナサンを神格化します。彼のように実際に飛ぶことなく、ただ彼を神話化していくのみとなります。 生きる意味や人生の目標を考えたことが全くないという人はいないと思います。しかし受験生・医学生としての忙しさに追われ、深くそれを考える機会が少なくなった人も多いのではないでしょうか。本書を読んで自分の考えを発表することを通じ、読解力やプレゼンテーション能力を向上させるだけでなく、生きる意味や人生の目標について考える機会が持てれば幸いです。(なお、これは皆さんに生きる意味や人生の目標を持つことを強要するものではありません。どのような生きる意味・人生の目標を持つか、またそもそもそれらを常に持たないといけないか、それは皆さん自身が決めることです。)”

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 106

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です