2016 藤田保健衛生大学医学部 第1学年
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Medical EnglishⅠ- 132 -Medical EnglishⅠ[教育目標] 医学では膨大な数の専門用語が使用されており、医師国家試験レベルでも数万語、さらにそれぞれの専門分野ではその数倍の専門用語があると推定されます。その用語の多くは英語がそのまま、あるいは英語の略語のみが使用されています。国際的に医学分野では今や英語が「標準語」となっていて、日本語での訳語が存在しない用語も増えています。 当然医学部専門科目の講義でも、そうした専門用語が言葉として語られ、記載されます。言葉に慣れ、自由に使いこなすことができなければ、講義についていくことすらできません。しかし多くの学生が専門用語、特に英単語や略語でつまずき、講義の理解に支障をきたしています こうした現状を踏まえ、本科目では医学部で専門講義を受けるためのごく基本的と考えられる用語を、講義に先立ち日本語と英語の両方で理解することを目標とします。提示する用語については正確かつスピーディーに想起し、記載することを求めます。 皆さんのなかには、英語を学ぶ上で多くの苦労をされた方も多いと思いますが、それは英語という言語がもつ複雑な「被植民地化」の歴史がもたらした、印欧語族の中でも特異な性質によります。その性質は、単語の語尾変化が極端に少なくなったために複雑に定義された語順のルール(つまり「文法」)、類似した意味をもちながら微妙にニュアンスの異なる複数の語彙(stop, cease, quit, discontinueなど)、などで、そういう性質を持つことになった背景を、英語の歴史を紐解きながら概説するとともに、医学、生物学用語に多用されるラテン語由来の語彙の「パーツ」の意味を考えていきます。 一方、この科目のもう一つの目的は自学自習の習慣をつけることであり、提示する用語についてはその内容を自ら調べることを想定しています。自学自習こそが医師になるものとしてふさわしい学習法であり、医師の常識です。用語の持つ概念の理解・習得についても、大学生・医学部生としてふさわしい勉強法を自ら確立してください。[学習目標(到達目標)]・基本的な医学専門用語の説明から、用語を日本語、英語の両方ですみやかに想起し、記載できる。・医学・生物学用語をパーツに分解し、語彙の語源を考えることができる。・自学自習の習慣を身につける。[身につける能力] 別紙参照(卒業コンピテンシー毎にパフォーマンス・レベルA~Fを記した表)[授業の種類]・講義と随時試験

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