2016 藤田保健衛生大学医学部 第1学年
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生 物 学- 154 -生 物 学[教育目標] 生命現象全般を取り扱う「生物学」は、ヒトを対象とする「医学」の基本となる学問である。生物学の講義では、生命現象を支える生体高分子の基礎とその代謝、生命体の基盤をなす細胞の構造と機能、そして細胞の有機的な集団である個体について、生命現象全体に対する階層的な理解を深める。そして生命現象がすべて、DNAに書かれた遺伝情報の発現という共通システムによって支配されていることを学ぶ。さらに、地球上の生物がこの共通システムを用いながら、どのようにして今日のような多様性を生み出してきたのか、生物の「しなやかさ」と「したたかさ」について理解する。また、2学期には「生物学実習」を実施し、問題の設定とその探究方法を学ぶことで、医療現場で必要とされる問題解決能力を身につける。[学習目標] 高校で生物学を履修してこなかった学生を対象に「入門コース」、履修してきた学生を対象に「標準コース」を設け、それぞれ異なった講義を行う。「入門コース」は「標準コース」より多くの講義時間数を充てることで、講義終了時には「標準コース」の学生と遜色のない学力が身についていることを目指す。「生物学」を暗記物と捉えることなく、学んだことを有機的に関連づけ、生物学の全体像を把握することによって、今後学んでいく「基礎医学」や「臨床医学」の礎を固めることを目標とする。具体的には、以下に掲げる項目を中心に学習を進める。・生体構成成分の構造と働きを理解する。・細胞の構造と働きを理解する。・エネルギー獲得の反応を例にして生体で起こる代謝を理解する。・遺伝子からタンパク質への情報の流れに基づいて生命現象を理解する。[身につける能力] 別紙参照(卒業コンピテンシー毎にパフォーマンス・レベルA~Fを記した表)[授業の種類] 講義と実習[ 評 価 ]⑴知識;(卒業コンピテンシー Ⅳ-1, 2、Ⅴ-1)、パフォーマンス・レベルD…中間試験の成績を主な評価の方法とし、講義・実習にわたる統合試験を定期試験として課し,生物学の総合評価を行う。⑵実習;(卒業コンピテンシー Ⅳ-1、Ⅴ-1, 3)、パフォーマンス・レベルC…生物学実習では、毎回の小テストとレポートおよび実習終了後の小試験により評価する。⑶実習態度;(卒業コンピテンシーⅠ-1)、パフォーマンス・レベルC…講義および実習に積極的に参加したかという受講態度を評価する。

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