2016 藤田保健衛生大学医学部 第2学年
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統合基礎医学- 170 -統合基礎医学[教育目標] 医学部1年次後半と2年次で、基礎医学の多くの教科を学習してきた。3年次以降の臨床医学の学習に円滑に移行するために、これまで学習・修得した基礎医学の知識や理解が、諸君の頭の中で有機的に統合されることが望まれる。しかし、膨大な量の基礎医学をわずか1年半で修得することは至難の業であるし、それを臨床医学にうまく応用することも容易でないだろう。 基礎医学の統合的理解を手助けし、基礎と臨床の橋渡しをするような科目の必要性を鑑み、平成18年度より「統合基礎医学」が実施されてきた。平成24年度まで、「統合基礎医学」は、Aコース(基礎から臨床へ)とBコース(ニューロサイエンスの基礎と統合)の2つのコースから選択する形式をとっていた。ともに、レポート評価によって成績が判定されていた。 この科目が学期末、すなわち期末試験直前に行われる宿命を持ち、この時期のレポート評価による科目は学生の負担が大きかった。そこで、2013年度から統合基礎医学を従来のAコースのみの科目へと改変して、評価は期末に行われる記述式筆記試験によることに変更した。テーマ:基礎から臨床へ[教育目標] 基礎医学を一通り学んだ時期(2年生後期の最後)に、3つの疾患・病態(高血圧、細菌性髄膜炎、ウイルス性肝炎)を利用して、基礎医学の学習内容を統合するとともに知識の整理を行い、3年生以降に行われる臨床医学への橋渡しとすることを主たる目的とする。[学習目標]1.高血圧の病態生理と臨床所見を学ぶことを通じて、血圧調整機構とその異常を復習し、高血圧の病態を知ることによって、臨床に役立つ知識を整理する。2.細菌性髄膜炎の病態生理と臨床所見を学ぶことを通じて、血液中・髄液中に侵入する病原体の特徴や髄膜炎の成因・診断・病態・治療を学習して、臨床に役立つ知識を整理する。3.ウイルス性肝炎の病態生理と臨床所見を学ぶことを通じて、肝炎ウイルスの特徴と感染・伝播の機序を復習し、臨床に役立つ知識を整理する。[実施方法]1.3つのテーマごとに4コマおよびまとめ授業を実施する(計14コマ)。2.基礎系教員3名と臨床系教員1名が同一テーマに関連した講義を連続的に実施する。

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