2016 藤田保健衛生大学医学部 第2学年
63/200

病 理 学- 54 -病 理 学[教育目標] 病理学は生物学や基礎医科学(解剖学、組織学、発生学、生理学、生化学、微生物学、分子生物学、薬理学、遺伝学など)を基盤とし、生物の病的な状態、即ち、病気を研究する自然科学の一分野である。これらを総合して、臨床医学を学ぶための最初の段階として重要な位置を占めている。また、病理診断学は臨床医学の重要な領域の一端を担っている。病理学の本質は、形態学的変化・機能的障害・遺伝的変化を基に病気の原因と成り立ちを明らかにすることであり、疾病のサイエンスといえる。病理学の講義は、疾病の概念と疾病に関する医学的用語を理解し、各臓器単位の主な疾病の病態について学ぶことを目標とする。病理学の実習は、事前に予習した上で各自顕微鏡にて検鏡実習を行い、グループ・インストラクターの指導を受ける。そして、それぞれの疾患が単に概念的なものでなく、病変という実体をもつものであることを知り、より深く理解することを目標とする。[学習目標] 病的状態の基本的概念について、参考書をみずに想起できるようにする。細胞傷害と物質代謝障害、増殖と再生、遺伝と疾患、循環障害、免疫異常、炎症、感染症、腫瘍などの基礎的概念を理解し、自身で簡潔に解説することができる。各疾患の病態生理を理解し、図やフローチャートをみて説明できる。病理学実習では、病理組織学的変化を疾病と結びつけて理解する。[身につける能力] 別紙参照(卒業コンピテンシー毎にパフォーマンス・レベルA~Fを記した表)[授業の種類] 講義と実習[ 評 価 ]⑴知識;(卒業コンピテンシー Ⅰ-2, 3, 4 Ⅳ-1, 2, 4, 5, 6, 9)、パフォーマンス・レベルD病理学の知識量および理解度の両面をペーパーテストで判定する。医療における病理に関する法律(剖検他)、医学研究の倫理についての知識・理解度も含む。⑵実習レポート・症例演習;(卒業コンピテンシー Ⅴ-1, 2, 3)、パフォーマンス・レベルC病理学実習では、どのレベルまで自ら問題点を発掘し、かつそれに答えるべく努力をしたかをレポートから判定し、実習評価の主なポイントとする。⑶講義および実習態度;(卒業コンピテンシー Ⅰ-1, 5, 6)、パフォーマンス・レベルC医学生として常識ある受講態度であったか、実習に積極的に参加したかという受講態度を評価する。試料提供者の尊厳・個人情報保護等についての倫理的配慮、共同で行う実習部分では適切な自己評価とグループでの協力関係を評価する

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 63

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です