2015 - 藤田保健衛生大学医学部 第1学年
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体育実技- 142 -体育実技[教育目標] 大学体育系学術団体からの提言2010によれば、大学生の体力は依然として低く、生活習慣は中高生と比べると望ましくない状態にある。昨今の調査によると大学生の朝食欠食率は高く、脂質摂取が過剰で、睡眠不足状態である。また、半数以上がストレスを強く感じており、うつも増加している。一方、身体運動はうつの予防や治療、記憶力など「脳」や「こころ」の機能に深く影響していることが研究から明らかになってきた。 体育実技の授業を通して身体運動と健康の重要性を学生に十分に理解し実践することは、大学生活を健康で有意義に過ごすための一助となるだけでなく、卒業後の医師としての人生を豊かにし、健康で活力ある家庭や社会を築く上でも欠かすことができない。 運動やスポーツを通して医療の現場におけるコミュニケーションの重要性を理解し、信頼関係の確立に役立つ能力を身につけることができるだろう。これらの意味から、医学部における体育実技の役割は極めて重要となる。 体育・スポーツを通して「人々が日常生活で生じるさまざまな問題や要求に対して、建設的にかつ効果的に対処するために必要な能力。」として定義されるライフスキルの獲得を目指す。[学習目標(到達目標)]○コミュニケーションを通じて良好な人間関係を築くことができる。○必要な課題を自ら発見できる○課題を解決する具体的な方法を発見し、課題を解決できる○課題の解決に当たって、他の学習者や教員と協力してよりよい解決法を見出すことができる○適切な自己評価ができ、改善のための具体的方策を立てることができる。●チームの構成や各構成員の役割、連携と責任体制を認識し、チームとして参加できる。●自分の能力の限界を認識し、他のメンバーに必要に応じて援助を求めることができる。●運動技能、方法や運動強度を知ることができる。●準備運動や安全に配慮し、事故やケガを予防することができる。●教員の指示や監視なしに活動できる。●自ら体育の授業計画を立てて実行できる。●最大酸素摂取量にして女性33、男性40ml/kg/min以上の全身持久力を有することが出来る。●ライフスキルを獲得することができる。前期健康科学と同じ5~6人の小グループ毎に運動種目を決定し、グループ単位で実践する。運動時の心拍数を測定すること運動強度を計算し、健康体力づくりに必要な運動量を知る。グループ毎に運動種目を決定するが、事前の体力テスト、ウォーキング実習およびポールウォーキングは全員が対象となる。グループ毎に準備・片付け、物品の管理の責任を負う。

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