2015 - 藤田保健衛生大学医学部 第2学年
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病 理 学- 51 -病 理 学[教育目標] 病理学は生物学や基礎医科学(解剖学、組織学、発生学、生理学、生化学、微生物学、分子生物学、薬理学、遺伝学など)を基盤とし、生物の病的な状態、即ち、病気を研究する自然科学の一分野である。これらを総合して、臨床医学を学ぶための最初の段階として重要な位置を占めている。また、病理診断学は臨床医学の重要な領域の一端を担っている。病理学の本質は、形態学的変化・機能的障害・遺伝的変化を基に病気の原因と成り立ちを明らかにすることであり、疾病のサイエンスといえる。病理学の講義は、疾病の概念と疾病に関する医学的用語を理解し、各臓器単位の主な疾病の病態について学ぶことを目標とする。病理学の実習は、事前に予習した上で各自顕微鏡にて検鏡実習を行い、グループ・インストラクターの指導を受ける。そして、それぞれの疾患が単に概念的なものでなく、病変という実体をもつものであることを知り、より深く理解することを目標とする。[学習目標] 病的状態の基本的概念について、参考書をみずに想起できるようにする。細胞傷害と物質代謝障害、増殖と再生、遺伝と疾患、循環障害、免疫異常、炎症、感染症、腫瘍などの基礎的概念を理解し、自身で簡潔に解説することができる。各疾患の病態生理を理解し、図やフローチャートをみて説明できる。病理学実習では、病理組織学的変化を疾病と結びつけて理解する。[ 評 価 ] 評価は定期試験、再試験、IT試験、実習によりなされる。定期試験、再試験は「病理学1」「病理学2」と分割して行う。病理学の評価は両者を合わせたものとする。「病理学」全体で授業コマ数を算出し、受験資格の判定をする。定期試験評価点が最終評価となり、成績証明書に記載される。原則として再試験合格者は換算表に基づき減算換算したものを参考にして評価点とする。再試験不合格者の科目評価は、定期試験と再試験のうち高い評価点を科目評価とする。定期試験の「評点」の決定に当たっては10~20%はIT試験の成績をもって充当するとともに、定期試験の成績と授業への出席状況、実習・レポートの提出状況などを総合的に判定・評価する。[準備学習(予習・復習等)] 学習テーマについて、各自充分学習しておくこと。

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