研究室
1号館6階608号室(奥)

ここでは主に遺伝子の解析をおこなっています。
サンプルのDNAから調べたいゲノム(遺伝子)を様々な方法で検討しています。
一般的にはゲノム遺伝子上にある遺伝的多型(一塩基多形=SNPsやマイクロサテライト)をタイプすることにより、その遺伝子の場所(座位)が関心のある疾患と関連があるのかないのかを統計学的に検討します。

遺伝子多型のタイプ
様々な方法があり、ケースバイケースで選択している。当教室では主に以下の方法でタイプしてる。
TaqMan
ABI7900を用いて行う。分注機で384のサンプルを一枚のマイクロプレートに分注しPCR反応をかけるだけで約2時間でタイプできます。主に既知のSNPsのタイプに用いていますが、自分たちで発見したSNPsについてもできます。
Primer Extension
WAVEを用いてタイプします。原理は一塩基伸長法で、どの塩基がついたかでプライマーの違いをHPLC法で分離します。96サンプルを約6時間でタイプします。
Direct Sequencing
直接シークエンスを読んでタイプしてしまう方法です。ABI3100で行っています。16サンプルを約2時間です。
PCR-RFLP
最もconventionalな方法ですが、基本といえば基本です。PCRで関心領域を増幅し、制限酵素で処理すると変異のあるなしで切れたり切れなかったりすることから断片長の違いを電気泳動で確認していきます。
PCR-SSCP
ALFExpressをもちいて行います。現在は機会の設置場所が定まらず動きませんが、状況に応じて使います。

遺伝子多型の検索

dHPLC
WAVEを用いて行います。非常に簡便でかつ感度のよい方法です。多数のサンプルを検索する場合に適しています。
Direct Sequencing
ABI3100を用いて行っています。頻度の高い変異を探す場合は効率がよい方法です。
PCR-SSCP
conventionalな方法です。ALFExprssを用いて行っています。3100を用いる方法もあります。

1号館3階317号室(一番手前)
主に培養技術を使った仕事をしています。
サンプルの株化
EBウィルスを末梢血から分離したB細胞に感染させることにより不死化させます。これにより貴重なサンプルでも細胞培養することにより、半永久的に必要量DNAを保存・抽出することが可能となり、また患者さんの負担も一回の少量(5ml)採血ですみます。

変異遺伝子の解析
見いだした変異遺伝子が実際の病体生理にどのように影響を及ぼすのかを調べます。まずは培養細胞に変異を導入した組換え遺伝子ベクターを導入し発現させ、野生型との違いについて検討します。スクリーニング法としてはサイトセンサーを用いておおよその変化について見立てをたててから詳細な検討に入ります。