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微小血管減圧術

微小血管減圧術(神経血管減圧術)について

 従来の薬物療法等で治療が困難な疾患群を、脳や神経に対してさまざまな手術療法で緩和しようとするものは機能的脳神経外科に分類されます。この中の代表的疾患に三叉神経痛、顔面けいれん、舌咽神経痛などの神経血管圧迫症候群があり、当科では積極的に微小血管減圧術による根治療を行ってよい成績を得ています。

 当院では2007年1月から本2010年7月まででちょうど90件(年間20-30例の手術ペース)を行っており国内でも手術症例数が豊富な施設です。治癒率は三叉神経痛で90%、片側顔面痙攣で95%です。

 手術は全身麻酔にて耳介の後ろに500円玉大の開頭を行い(写真1)脳深部の神経を圧迫している血管(責任血管といいます)を神経より剥がし圧迫を解除します(写真2、3)。原則的にテフロン束を用いてつり上げ法と呼ばれる方法をおこなうことにより完全圧迫解除を行っています。手術の所要時間は3-4時間程度です。

手術写真1   手術写真2   手術写真3
写真1   写真2   写真3

 顔面けいれんの特徴:顔面の片側の不随意な痙攣で、眼輪から始まり、口角に移行、次第に悪化していく、女性に多い疾患です。精神的緊張で悪化がみられ、重症化すると頚部の表層筋にも痙攣が出現します。術直後より改善、消失するケースがほとんどですが、神経核の過興奮状態が残存するため数カ月要するケースもあります。

三叉神経痛の特徴
数秒から数分間の発作性に起こる三叉神経領域の激しい痛みで、ひげそり、歯磨き、洗顔、風が吹く等で誘発され、痛みのである発作期と痛まない寛解期が繰り返します。鎮痛剤(テグレトール)、三叉神経ブロック(glycerol, radiofrequency)等の治療法がありますが、根治療法は微小血管減圧術で、約9割の方々が術直後より痛みが消失します。全身麻酔が危険な場合にガンマナイフによる定位放射線手術により痛みの軽減が得られます。