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神経内視鏡

神経内視鏡について

 脳神経外科領域でも内視鏡を用いた治療は積極的に行われており、血管内治療とならんで脳疾患に対する低侵襲治療として今後の発展が期待されています。

 現在内視鏡で治療される脳疾患は、水頭症、嚢胞性疾患(くも膜のう胞など)、脳出血、下垂体腫瘍、一部の脳腫瘍(脳室内腫瘍の生検など)などです。 神経内視鏡手術の利点はなにより低侵襲であること(患者さんに負担が少ない)です。脳の内視鏡手術では、内視鏡を通すための小さい骨孔をあけるのみ(穿頭術)で手術が行えるため、手術時間が短く(通常1~2時間)、患者さんの術後の回復も早く創部はほとんど人目につきません。そして内視鏡の特性は細い内視鏡が脳の深い目的部位まで比較的簡単に到達できることで、深部での狭いスペース内の手術で威力を発揮します(この利点から、顕微鏡手術の際にも深部の術野の観察のためにもしばしば内視鏡が用いられています)。しかし内視鏡による手術ではサイズの小さい手術器具を用いなければならないため、手術はシンプルな操作に限られて複雑な難しい手術はまだ内視鏡で治療することが困難な場合も多いのが現状です。

 われわれは、より低侵襲な治療を安全に提供するため、より多くの病気を内視鏡で治療できるよう積極的に内視鏡手術をおこなっております(表は2009年の神経内視鏡手術の内訳です)。救命センターに搬送される急患が多いことから、脳出血の治療が多いことが特徴ですが、神経内視鏡手術により従来と比べ格段に効率よく治療できるようになった脳室内出血も積極的に治療し、さらに脳出血と脳室内出血とが同時に存在する視床出血も、深部病変であるため従来手術が行われることが少なかった病気ですが、内視鏡手術による新たな治療方法により積極的に治療しております。また脳腫瘍に対する生検術も内視鏡を用いた新たな手法をおこない、今後の発展性を視野に入れ経験を重ねています。

 内視鏡手術では多くが内視鏡を用いない従来の手術方法で治療可能なことが多く、新しい治療を導入せず従来の治療法を行う施設がまだ多数です。しかし内視鏡手術の低侵襲性は患者さんにとって大変重要なことであり、広く普及させていく努力もわれわれ大学病院の役割であると考えています。当院の若手脳神経外科医に内視鏡手術を習得させることと同時に、手術講習会としてモデルなどで内視鏡手術を練習していただくセミナーを開催して、学外の脳神経外科医に内視鏡手術を習得していただく機会を提供しています。

Neuroendoscopy 2009

■ Total surgical cases : 60

ICH
24
IVH
23
tumor
10
subdural lesions
3
ventriculitis
2
arachnoid cyst
1
ETV
25