グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ




研究


食物アレルギー経口免疫療法の検討

食物アレルギーの患者様が、アレルギーのある食物をまったく食べないのではなく、食べられる範囲で食べて治す経口免疫療法が、マスコミ等にも取り上げられて注目されています。私たちは、10年以上前から、パイオニアとしてこうした取り組みを行ってきており、現在は、それぞれの患者様の病状や事情に対応できるよう免疫学的な検討を行って、治療法を改善することを目指しています。

スギ花粉症に対する免疫療法の治療効果の検討

花粉症は成績低下など、就学時のこどもの日常生活に悪影響を与えるアレルギー疾患です。自然治癒する割合は低いと考えられており、多くは年々花粉をあびているうちに悪化していきます。薬では治すことが出来ず、アレルゲンを皮下注射する抗原特異的免疫療法(減感作療法)のみが根本治癒治療として認められています。
平成20年度より当施設では積極的にこの免疫療法に取り組んでおります。ただ、治療を行うだけではなく、治療前後、飛散期に血液を採取し、個人個人の血液がどれくらい花粉に反応するかを研究室レベルで検査を行い、治療効果のメカニズムの解明を試みています。

アレルゲン解析に基づく各種アレルギー診断法の開発

様々なアレルゲンに対して特異的なIgEを測定することが可能になり、正確な診断に役立っていますが、通常の医療機関では測定できず、診断が難しいアレルゲンも残されています。私たちは、一般の施設では測定していない魚介類(日本でよく食べられている50種以上の魚介類)や野菜・果物、ラテックスや薬剤、医薬部外品などに対するアレルギー検査(特異的IgE測定や好塩基球の活性化検出など)を開発して診断に役立てています。
また、これまであまり研究が進んでいなかった、①イクラなどの魚卵やウニ ②ミカン、ユズなどの果物 ③魚介類 ④ソバ などにたいしてはさらにアレルゲンを細かく分析し、より正確な診断法の開発を目指すとともに、花粉と果物、イクラとウニなどアレルゲンの類似性から感作が広がっていく仕組みを解明しようと試みています。