第44回
日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会

 

一般演題開始時間が 9:30 (受付 9:00〜) となっております.
お間違いのないよう
ご参加ください.

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開始時間:9:30(受付開始 9:00)

会場:今池ガスビル ダイアモンドルーム

名古屋市千種区今池1-8-8

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日 時
平成31年2月9日(土)9:30 – 15:30

 

会 場
今池ガスビル ダイアモンドルーム
愛知県名古屋市千種区今池1−8−8

 

 

日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会
事務局:藤田医科大学医学部リハビリテーション医学I講座内


 

 


地方会

 

日本リハビリテーション医学会地方会参加費・認定単位
地方会学術集会:参加費1,000円
        学会参加10単位,発表筆頭演者10単位

 

地方会当番幹事:山内克哉 
                  〒431-3192 静岡県浜松市東区半田山1-20-1

                 浜松医科大学医学部附属病院リハビリテーション科    



 

一般演題 9:30 - 12:00 受付開始9:00

 

 

座長 浜松医科大学 永房鉄之

 

1.視覚障害リハビリテーションワーカーにより単独歩行による通学が可能になった報告三例
1NPO愛知視覚障害者援護促進協議会
2本郷眼科・神経内科
3名古屋市総合リハビリテーションセンター 
1,2高柳泰世,  1,2坂部 司,  1,2山本 潔, 1,3田中雅之, 1,3大塚 拓

NPO法人愛知視覚障害者援護促進協議会は1981年(S56年)に中途視覚障害者の家庭復帰・社会復帰を援護することを目的に,様々な活動をしてきた.ガイド技術,日常生活訓練,白杖単独歩行訓練,点字・パソコンなどのコミュニケーション訓練,視覚補助具の使用法などロービジョン訓練講座などを開催してきた.白杖による移動訓練は定位と移動の訓練を行うものである.今回歩行訓練により単独白杖歩行による通学が可能になった三症例を報告する.

 

2.RTXを用いた呼吸理学療法を行った開腹術後の呼吸不全の一例

浜松医科大学リハビリテーション科
清水 恵, 渡辺浩司, 永房鉄之, 山内克哉

53歳の男性.進行胃癌で胃空腸バイパス術を施行.術中から酸素化不良で直接ICUへ収容された.CTで両肺下葉の高度無気肺を認めた.当科で人工呼吸器装着中からRTXを用いた呼吸理学療法を開始.良好な痰の喀出と呼吸状態の改善が得られ,入室後8日目に一般病棟に転棟した.近年では,ICUにおける早期リハビリテーションが積極的に行われており,当院でも積極的に行っている.本症例について若干の考察を加えて報告する.


 

 

3.誤嚥性肺炎で入院した患者の退院後の生存率
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学I講座
2JCHO中京病院リハビリテーション科
3JCHO中京病院リハビリテーションセンター
4藤田医科大学医療科学部看護学科
4藤田医科大学医療科学部リハビリテーション学科
1戸田芙美,1加賀谷斉,3萩野未沙,3水谷真季,3稲葉紋子,3安藤紗絵香,1柴田斉子,4小野木啓子
5尾関 恩,1才藤栄一

誤嚥性肺炎で入院した患者の退院後の生存率を調査した.対象は2014年7月から2年半の間に誤嚥性肺炎で入院し生存退院した260名とし,入院中の臨床的重要度分類(DSS)と退院から1年以内の死亡の有無などをカルテより後方視的に調査した.対象をDSS4以下とDSS5以上で分け,生存率をKaplan-Meier法を用いて表し比較した(Log rank検定,p<0.05).退院1年後の生存率はDSS4以下群でDSS5以上群より有意に低かった.

 

 

4.頚髄損傷患者における嚥下障害〜7例の比較
1中伊豆リハビリテーションセンター 内科
2中伊豆リハビリテーションセンター 脳神経外科
1草川仁志,2檜前 薫,1水嶋和彦

2013年9月からの5年間に当センターに入院した頚髄損傷患者のうち,嚥下障害があり嚥下造影(VF)を施行された7名について,嚥下機能の障害と損傷髄節・治療法・気管切開既往,向精神薬使用の要因を比較検討した.液体嚥下,咀嚼嚥下の両者での嚥下反射惹起時間の遅延は認められず,咽頭収縮不全による喉頭蓋谷残留および梨状陥凹の残留が特徴であると思われた.

 

 

 

 

                 座長 聖隷三方原病院 片桐伯真

 

5.当院の臨床倫理に対する取り組み
1浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション科
2聖隷淡路病院リハビリテーション科
1國枝顕二郎,1金沢英哲,1昆 博之,1小川美歌,2重松 孝,1藪崎敦子,1黒川雅史,1宮川晋治
1棚橋一雄,1高橋博達,1藤島一郎

臨床現場では,達成可能な医療とその限界等による倫理的課題に直面することも少なくない.例えば障害の回復が困難な場合や本人が意思表示できない場合など,関係者の様々な価値観が対立し倫理的問題が生じる.近年,当院では対応に難渋する症例を中心に倫理カンファレンスを開催するなど,臨床倫理に対する取り組みを行っている.当院での取り組みについて紹介するとともに,今後の展望や課題などについて述べたい.

 

 

6.看護必要度B項目を用いた高齢入院患者の動態調査
1藤田医科大学ロボット技術活用地域リハビリテーション医学 
2藤田医科大学医学部リハビリテーション医学I講座 
3藤田医科大学医療科学部看護学科
1太田喜久夫,2松浦広昴,3小野木啓子

高齢者は安静臥床や二次性サルコペニア等でHospital associated deconditioningが生じやすく,退院後もフレイル状態に陥りやすい.2017年度に当院に1週間以上入院した65歳以上の全入院患者971名を対象として看護必要度B項目と退院先を調査し,リハビリテーション医療介入の必要性について検討した.急性期病棟における自宅退院患者108名の看護必要度B項目の中央値は入院時4,退院時5で,自宅退院時2点以上のものは58.3%と多く,地域包括ケアシステム構築に必要な情報と考えられた.

 


 

 

7.ICFリハビリテーションセット採点のための医療者用e-learningツールの作成
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学U講座
2藤田医科大学医学部リハビリテーション医学I講座
3藤田医科大学医療科学部リハビリテーション学科
4藤田医科大学病院リハビリテーション部
1千手佑樹,2向野雅彦, 3尾関 恩, 4大河内由紀, 4水谷公司, 2才藤栄一, 1園田 茂

国際機能分類(ICF)には項目毎に評点として0-4点をつける仕組みがあるが.実用的な採点基準がないことが問題である.我々は,30項目からなるICFリハビリテーションセットの採点用ガイドを作成し,検者間信頼性の検討を行ってきた.本研究では,さらに客観性の高い採点を行うため,採点用ガイドを元に典型例のリストを作成し,ガイドと例示を用いて採点の練習を行うことのできるe-learningツールを作成したので報告する.

 

 

8.病院施設における高次脳機能障害の診療 
 浜松市リハビリテーション病院 高次脳機能センター
 昆 博之, 國枝顕二, 藤島一郎

当院では高次脳機能障害の診療を充実させるために,平成28年11月に高次脳機能センターを設置した.急性期病院からの転院リハビリテーションを主体とする当院のような病院施設は高次脳機能障害の初期臨床を担っており,高次脳機能障害者の長期に亘る治療歴の中で重要な役割を果たすと考える.本発表では病院施設の立場からこの2年間の取り組みや課題,さらに高次脳機能障害者の自動車運転再開支援の現状について報告する.

 

 

 

 


 

               座長 JA静岡厚生連遠州病院 蓮井 誠

 

9.ディープラーニングを用いた脳卒中患者の帰結予測の試み
1藤田医科大学医学部連携リハビリテーション医学講座
2藤田医科大学医学部リハビリテーション医学II講座
1岡負p人,2竹尾淳美,2木曽昭史,2石本 立,2堀 博和,2渡邊克章,2千手祐樹,2水野志保
2岡本さやか,2園田 茂

近年コンピュータの処理能力の向上に伴い,ディープラーニング(DL)が容易に行えるようになった.DLは画像判別など多岐にわたって利用されているが,脳卒中後のADLの帰結予測に関する報告はない.今回,回復期病棟入退院した脳卒中患者を対象に入院時の臨床データから退院時Functional Independence Measureがどの程度判別できるか試み若干の知見を得られたので報告する.

 

 

10.脳卒中患者における発症直後から回復期退院までのADLの変化
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学T講座
2藤田医科大学病院看護部
3藤田医科大学病院リハビリテーション部
1角田哲也,1大高洋平,1前田寛文,2三鬼達人,3加藤正樹,1柴田斉子,1才藤栄一

発症直後の急性期から回復期退院まで一貫した施設におけるADLの検討は少ない.当院急性期病棟でリハビリテーションを開始後に当院回復期病棟に入棟され,退院に至った脳卒中患者において,急性期開始時と回復期入棟時,退院時のFIM合計点を電子カルテより後方視的に調査し,急性期期間,及び回復期期間のFIM利得,FIM効率をそれぞれ算出した.脳卒中発症後早期よりリハビリテーションを開始し,回復期退院まで連続して集中的なリハビリテーションを行うことにより,高い帰結を得ることが可能であることが示された.

 

 


 

11.集中治療室(GICU)における早期離床・リハビリテーションチームの課題
1愛知医科大学医学部リハビリテーション科
2愛知県済生会リハビリテーション病院
1菅亜吏可,1木村伸也,1橋詰玉枝子,2家田一文,1林 博教

【目的】ICUで早期離床・リハビリテーション加算請求に関わる専任チームの課題を明らかにする.
【方法】2018年7〜12月の早期離床・リハビリテーション加算請求例と,同年1〜6月にGICUでリハビリテーションを実施した例(対照群)の原疾患,術式,障害,GICU在室日数,転帰,治療内容等を調査した.【結果と考察】加算例で,心臓外科・循環器内科の患者が半数以上を占めた.リハビリテーションとケア内容を対照群と比較する.

 

 

           座長 湖山リハビリテーション病院 殷 祥洙

 

12.産学共同研究で開発した訓練機器「ねじリハ・シリーズ」の有効性
1浜松医科大学リハビリテーション科
2獨協医学大学リハビリテーション科
1永房鉄之,1山内克哉,1渡邉浩司,1清水 恵,1安田千里,2美津島隆

【目的】産学共同研究で開発した訓練機器「ねじリハ・シリーズ」の片手ねじ,両手ねじによる有効性を検討した.【対象・方法】デイケア通所者で介入群 9名,コントロール群 7名に分け,介入群は片手ねじ,両手ねじを各10分,合計20分,週3回,計3週間実施した.握力,ピンチ力(三指つまみ),ボックスブロックテストによる評価を行った.【結果】介入群にて両側の握力,右側のピンチ力が訓練前に比べ,有意に向上した.「ねじリハ・シリーズ」を用いた訓練により手指機能の向上を図れることが示唆された.

 

 


 

13.回復期リハビリテーション病院入院中の痙縮に対するバクロフェン髄注療法(ITB)の検討
1鵜飼リハビリテーション病院リハビリテーション科
2名古屋セントラル病院脳神経外科
1津金慎一郎,2竹林成典,1鄭 統圭,1今井幸恵

痙縮に対するITBは有効とされており,単科の回復期リハビリテーション病院に入院した症例に対して行ったので報告する.2017年4月〜2018年11月に,当院入院中の4人が急性期病院に転院してITBを受けた.急性期病院の入院期間は11〜28日間.全例が当院に再入院し,痙縮の改善を認めた.回復期リハビリテーション病院入院中にも,痙縮が問題になる場合は,急性期病院に一旦転院してITBを行うことが有効である.

 

 

14.当院における around knee osteotomy後のリハビリテーション
豊川市民病院整形外科 
裴 漢成

近年,膝関節機能温存を目的に脛骨のみならず,大腿骨でも骨切り術行うことの有用性が報告されており,当院でも変形が大腿骨にも認められる場合には,膝周囲骨切り術(around knee osteotomy;AKO)を積極的に実施している.  ただ,一般的にはAKO後は免荷期間が長く設定され,忌避される理由の一つにもなっている.そこで当院では,独自の平行棒内プロトコルを作成し,早期荷重訓練内容を標準化すべく取り組んできた.今回,2016年1月から当院で実施したAKO 35例のうち,術後3日目からの早期荷重を許可した30例の入院経過(独歩獲得時期,入院期間)及び,CTで評価した術後3週時点の骨折の有無について報告する.


 

15.反復性膝蓋骨脱臼に対する内側膝蓋大腿靱帯再建後にリハビリテーションを行った3例
1名古屋大学医学部附属病院リハビリテーション科   
2名古屋大学保健学科リハビリテーション療法学 
1杉山純也,1金野鈴奈,1菱田愛加,1岡田貴士,1門野 泉,1西田佳弘,2杉浦英志

反復性膝蓋骨脱臼では大腿四頭筋萎縮が起こり,一般的な手術法である内側膝蓋大腿靭帯再建術では術後膝蓋骨周囲に強い疼痛を訴えることが多い.今回この術式に対しリハビリテーションを行った3例につき報告する.術翌日より全荷重可動域訓練を許可されたが疼痛により実施が困難であり,大腿四頭筋筋力低下と膝蓋骨周囲の疼痛により歩行獲得には期間を要した.歩行以外の日常生活活動の改善にも焦点を置いた訓練が重要であった.

 


 

総会
12:50 - 13:10
研修会に先立って総会を行います.ぜひご出席下さい.

 

専門医・認定臨床医生涯教育研修会
特別講演13:15 - 15:30 受付開始12:15

 

骨粗鬆症を伴った高齢者脊柱変形の安全安心な治療を目指して
 -筋力,歩行能力評価も踏まえたリハビリテーションと疼痛ケアの重要さ-

                       浜松医科大学整形外科 松山幸弘
              司会:浜松医科大学リハビリテーション科 山内克哉

 

リハビリテーション科医の産業医活動

                                       和歌山県立医科大学リハビリテーション医学
文部科学省認定障がい者スポーツ研究拠点 田島文博
                 司会:浜松市リハビリテーション病院 藤島一郎

 

◎日本リハビリテーション医学会専門医・認定臨床医認定単位について
 研修会認定単位:1講演毎に10単位
 受講料    :1講演(10単位)毎に1,000円
         認定単位非取得者は単位数に関係なく受講料1,000円

 

◎認定臨床医資格要件
 認定臨床医認定基準第2条2項2号に定める指定の教育研修会(必須以外)に該当します.                                     
 平成19年度より「認定臨床医」受験資格要件が変更となり,地方会で行われる生涯教育研修会も
 1講演あたり10単位が認められます.