藤田記念七栗研究所長新任挨拶

2004.4.6 園田 茂

2004.4月より藤田記念七栗研究所長を拝命いたしました園田です。皆様に新任のご挨拶を申し上げます。

本研究所の前身は1973年に作られた生薬研究塾であり、何回かの改名を経験しつつ、30年間アロエなどの研究業績を積み重ねてきました。これまでの名称には必ず「生薬」が含まれておりましたが、今回は「七栗」です。私が藤田保健衛生大学七栗サナトリウム病院長と藤田記念七栗研究所長の兼務であることを合わせ、藤田学園が当研究所に期した発展方向が示唆されていると考えます。

七栗研究所と七栗サナトリウムは同一敷地内にあり、自然一杯の散歩道を歩いて3分です。この二つの施設を含む七栗校地を総合的に発展させよ、というのが私に与えられた使命と理解しています。相互啓発的に発展するための道筋を作るわけです。決して、一方が他方に何かをさせるという関係であってはなりません。

七栗サナトリウムは進化中です。三重県下で脳卒中などの回復期リハビリテーションのメッカとなり、地域リハビリテーション広域支援センター、高次脳機能モデル事業の基幹病院なども引き受けています。2004年4月よりNST (nutrition support team)活動も開始されました。さらに大学病院として先駆的に行ってきた緩和ケアも栄養面などの対応が強化され、新境地に至っています。これらの斬新な治療を根拠付けるためには、七栗研究所の基礎研究能力が大きく貢献するはずです。脳科学、神経・筋の機能、代謝、いろいろな観点から証拠固めをしていきたいです。

逆にこれまで七栗研究所で行われてきたアロエを初めとする生薬に関した研究は多彩な臨床応用可能性をはらんでいます。生薬の成分を直接的に臨床応用を試みるのみならず、生薬研究の過程で得られた着眼点、生理学生化学の考え方を七栗の多くの脳卒中患者や癌末期患者さんを対象とした臨床研究の切り口として提供できると考えます。これまでの手法以外の研究手段を採用しても構わないと思います。七栗研究所は自ら進化しなければなりません。

そのためには、七栗研究所と七栗サナトリウムの対話がまず、必要です。さらにこれまで研究所と藤田保健衛生大学短期大学、衛生学部との間で続いてきた交流を再び盛んにするとともに、2004.4月に新設された衛生学部リハビリテーション学科との意見交換・人材交流もできるようになればよいと思っております。

これまでの歴代統括者、藤田啓介総長、永津俊治教授、葛谷博磁教授の築かれてきた伝統を汚さぬよう、精一杯頑張りたいと思います。関係諸先生にきっとお手数をおかけしますが、有機的結合が強化されることで七栗研究所の新たな一面が輝きます。それは藤田保健衛生大学の発展に寄与すると考えますし、さらには国内の医学レベル向上にも貢献できると信じます。

今後とも七栗研究所をよろしくお願い申し上げます。