第87回七栗リハビリテーションセミナーYamada Dr

日程

2014.7.1 (火)  講演 18:30-20:00

講師

山田 深 先生

宇宙航空研究開発機構 宇宙飛行士運用技術部宇宙飛行士健康管理グループ

杏林大学医学部 リハビリテーション医学教室教室 講師 

演題名

宇宙飛行とリハビリテーション~人類の挑戦~

講演内容

山田 深先生はリハビリテーション専門医として活躍し、JAXA(宇宙航空研究開発機構)に職を転じ、現在はまたリハビリテーションの世界に戻られています。

まずは、宇宙ステーションでの実際を動画を含めて説明してくれました。

微小重力(筋力低下、体液シフト-顔のむくみ-脱水-心筋萎縮、宇宙酔い、骨量減少)、放射線被曝、環境要因(騒音、ストレス、45分おきの昼と夜)、さらには頭蓋内圧上昇 - 乳頭浮腫 - 視力低下といった問題も起こってきているようです。訓練は1日2時間を飛行前は週3回、飛行中は毎日、帰還後、45日間だそうです。宇宙では空気圧のAdvanced resistive exercise device (ARED)を使うそうです。半年の宇宙滞在での廃用は重篤な後遺症無くリハビリできているとのことです。Yamada Dr

研究として、bisphosphonate投与、RR間隔とcircadian rhythm、酸素摂取量などがあることが紹介されました。NASA bed rest study、月面歩行のシミュレーションを吊下げトレッドミルにての実現も説明戴きました。

今後の狙いとして、火星に行くとすると2-3年仕事となるようです。火星と地球が近づく時期に帰らなければならず、火星に滞在する必要があるためです。この長期ミッションに際し、筋トレの効率化も検討されているとのことで、AREDでの筋トレを6/w高負荷vs3/低負荷とかの研究がされていたり、低エネルギーで効率よくとか、ハイブリッドトレーニング(拮抗筋への電気刺激 - 久留米大)、リアルタイム聴診、などがされているとのことでした。

 

 

会場

三重県総合文化センター

2014.7.2