七栗FIT Program報告
 「FIT Program -作業療法-」   作業療法士副主任 長谷川昌士


 FIT Programに参画させていただき,作業療法の在り方をあらためて熟考する機会となりました.FIT Programはこれまでに例のない新しいプロジェクトです。それだけに新しい何かを求められます。自論ですが,作業療法士として果たすべきことは,患者の生活に根ざすことだと思っています。昨年はずっと,必要と考えられる術をデモンストレーションしてきました.その中で見い出された大きな課題は ADL指導の直接化であり,それはすなわち病棟一体型訓練室の特性をどれだけ活用できるかともいえます。とにかく,新しい病棟で実現可能な状況を提供してもらっていることは,非常にありがたく,ADLの専門家としての使命を強く感じます.ちなみに 21世紀の幕開けである先日の元旦は,七栗サナトリウムで臨床をしてました.世の中が変化を求めている中で,いきなり元日から新しいことに取り組んでいたことは,よい経験になったと思います.

 ところで最近は,科学性という言葉をよく耳にします.作業療法においても,この科学性を念頭に置き,必死に地を固めていかなければなりません.もちろん,他部署との連携をはかりながら,効率よく生活を再建することに最高の効果があります.今後は,病棟場面での最大効果を視野に置き,他部署との協業をより明確にシステムづけていくことも必要です。まだ依然として課題が多く存在していますが,こんなチャンスを貰っていることをありがたく思い,また明日から,患者さんのために全力を尽くしていきたいと思います.