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出展:宏潤会 大同病院  大坪 寛知
(2004年 日本放射線技術学会と2004年 中部部会CT脱ビギナーズセミナーにて発表しました。)

【はじめに〜】
 X線CTで肩や骨盤を含む断面をスキャンした場合、肩や股関節からのアーチファクトの発生が問題となる。この対策として東芝4DAS multi slice CT AquilionにはRASP処理(肩骨盤アーチファクト低減処理)がある。RASP処理のアーチファクト低減効果とaxial画像の変化について検討を行った。


【実験ファントムをつくります。】
〜ワイヤーファントム?微小球体ファントム?どっち〜

 RASP処理は、axial画面に対する処理なので対軸方向の要素を排除したかったので、体軸方向に一様な「ワイヤー」を使いました。

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  Q.プロファイルを描くためによく使われる「ビーズ」は使わなかったの?
  A.「ワイヤー」は体軸方向に一様であるため、対軸方向のアライメントのズレは測定結果に
    影響を与えないと考えたから。

   ●微小ビーズを使った場合 ●ワイヤーを使った場合
     
    [解説] 左図の微小球体@はOKだが、Aはスライス位置からズレている。微小球体を用いた場合、
         アライメントが微小球体Aのようにズレていると結果に影響が出る。ワイヤーをならば、体軸
         方向のズレは測定結果に影響を与えないと考えられる。

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以上の事からファントムには「ワイヤー」を使うことにしました。
ワイヤーは「ニッケルシルバー製ワイヤー 太さ0.2mm」を東急ハンズで購入。

〜ワイヤーを寒天ファントムに垂直に刺す!〜
 太さ 0.2mmのワイヤーを直接寒天ファントムに刺すのは、ワイヤーが曲がったりして難しい。
「留置針を使ってアンギオみたいにやれば良いじゃん」と言うことで・・・
   
   
  [ 解説 ]
1.留置針を使います。

2.透視下で針が点に写るように刺します。
  これにより垂直にさせます。

3.垂直に刺したら内筒を抜去します。

4.留置した管にワイヤーを挿入します。

5.留置針を抜去し、ワイヤーを適度な長さにカット。

〜ファントム完成〜
上記作業を円形寒天ファントムの中心、辺縁2カ所の合計3カ所に行いファントムが完成。

        
     [高吸収体が無い場合]


     [高吸収体が有る場合]
 ファントム横の高吸収体は、500mlペットボトルを
 2本飲み、そこに希釈造影剤をいれて高吸収体とした。
 


     第2章:実験しました に進みます。


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