感染症は、社会・生活環境の変化に対応し、刻々と変遷している。エイズウイルス、インフルエンザウイルス、エボラウイルス、SARS、クリプトスポリジウム、マラリアなどを代表として、新興・再興感染症の病因としてのウイルス・寄生虫が注目を浴びているのはその好例である。また、輸入感染症、日和見感染症、人獣共通感染症の病原体としてのウイルス・寄生虫も重要性を増している。 こうした背景のもと、日頃よりウイルス学・寄生虫学に対する関心・興味を持ち続け、学習意欲が高まるよう講義・実習に工夫を凝らしている。
 ウイルス学は、ウイルス病の病態、疫学、予防を中心とした医学ウイルス学と、ウイルスをモデルあるいは材料として利用する生命科学の2本の柱からなる。ウイルス学講義・実習では、ウイルスをこの両面から把握できるよう努力している。全体として、臨床ウイルス学への導入のために、ウイルスの一般的性状に始まり、増殖過程、免疫、疫学、遺伝学の基礎的知識とともに、多様なウイルスの特性について教育する。
 寄生虫学においても、臨床的、疫学的に重要な寄生虫に重点を置き、各寄生虫の生物学的特性や寄生虫症の病態、免疫、症状、診断、治療などの基本的知識を教育する。ウイルス学の実習では、身近な感染症である、風疹、ポリオなどを取り上げ、また、ウイルス粒子の電子顕微鏡観察によりウイルスを実感してもらい、寄生虫学実習では、生きた材料および標本を自らの手や目、顕微鏡を通して体験的に寄生虫に対する理解を深められるよう様々な工夫を凝らしている。
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2006年 ベトナム・カンボジア国境付近でのフィールド調査

 ウイルス学領域では、下痢症ウイルスを中心に研究を進めている。なかでも、ロタウイルス感染は、開発途上国を中心に年間60万人もの乳幼児が死亡する重要な疾患であり、ロタウイルスの遺伝子および蛋白質の性状、抗原構造、病態生理、生態と進化(動物由来ウイルスとの関連を含めて)と幅広く研究を進めている。 また、最近、愛知衛研で発見された新たなピコルナウイルスであるアイチウイルスについての研究にも着手している。
主たるテーマは、以下の通り。
1)ロタウイルス人工感染粒子構築(ロタウイルスのリバースジェネテックス)に向けた研究(最近、当教室で世界に先駆け成功した)
2)新しいピコルナウイルスに属するアイチウイルスの完全長cDNAを構築し、感染性RNAトランスクリプトの調製、およびそれを利用した複製の分子生物学的解析
3)ヒトロタウイノレス感染に関わる免疫応答に関する研究
4)ロタウイルスVP4,VP7に対するヒト抗体の調製とその応用
5)SCIDの患児や高moiで培養細胞に感染させた場合にみられる ロタウイルス遺伝子のリアレンジメント機構に関する研究
6)非細菌性胃腸炎の集由発生(食中毒)の主たる病因ウイルスであるヒトカリシウイルス遺伝子、 ピコビルナウイルス遺伝子の解析
 寄生虫学領域では、寄生虫症(主にマラリア)の病態解析や生体防御機構等について、学内外の研究機関と共同して検討を進めている。
1)マラリア感染におけるオステオポンチンの役割
2)熱帯熱マラリア原虫感染赤血球に起因する毛細血管閉塞による
 脳マラリアの発症機構に関する研究
3)マラリア感染防御に対する粘膜アジュバントの作用
 
 ウイルス・寄生虫学研究双方において、国際協力の観点からおよび貴重なウイルス・寄生虫材料の収集の面から、海外、とくに開発途上国との交流を進めている。

2005年 ベトナム NATIONAL INSTITUTE OF HYGIENE AND EPIDEMIOLOGYにて

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2007年度 学生実習にて