横田 元実   沢田 光思郎   才藤 栄一   
Orthopaedics 30(6) 61-67 2017年6月
ポリオ(急性灰白髄炎、acute poliomyelitis)は、ポリオウイルスの感染により急性弛緩性麻痺を呈し、麻痺は急性期後に完全または部分的に回復する。現在、日本における野生株による新規の発症はない。しかし、近年、ポリオ症候群(post-polio syndrome:PPS)が問題となっており、装具はPPSの発症・進行予防に重要な対応法の1つである。ポリオの下肢装具は問題を有しやすく、その処方や作製は医療従事者にとって難課題である。絶妙なバランスで独自の動作を習得して歩行してきたポリ...