佐藤俊充   宮内正之   
日本血管外科学会雑誌 18(7) 667-671 2009年
【背景】大動脈-腸骨動脈領域の感染性動脈瘤および人工血管感染症例に対して,従来は腋窩-大腿動脈バイパスといった非解剖学的血行再建が主であったが,その長期にわたる開存度が低いことや,大動脈の断端の破綻といった問題があり,近年では解剖学的な血行再建が普及してきている.そのグラフトの材料としては自家静脈もしくはePTFEまたはリファンピシン浸漬の人工血管がおもに使用されている.【症例】当施設ではこれまでに浅大腿静脈を用いた解剖学的血行再建を 2 例に対して施行した.1 例は感染性動脈瘤症例で,も...