吉田俊治   深谷修作   
日本内科学会雑誌 101(5) 1413-1413 2012年
混合性結合組織病(MCTD)は全身性エリテマトーデス,強皮症,多発性筋炎のうち2つ以上の疾患の特徴を併せ持ち,抗U1-RNP抗体陽性の疾患であり,治療反応性や予後が良好なことがその特徴とされた.一時,欧米でその疾患独立性に疑問をもたれたが,指・手背の腫脹や無菌性髄膜炎など特異的な症状をもち高率に肺高血圧症が合併することなどから近年では独立疾患とされることが多くなってきている.肺高血圧症は無症候性のものを含めると16%に合併する.大部分は肺動脈性であるが,血栓塞栓によるものも見られる.後者で...