医療経営情報学科 活躍する先輩紹介

橋本 翼さん(2015年卒業)

当院なら幅広い業務が経験でき、人間としても成長できると考え、入職しました。現在は受付や会計、ときにレセプト業務も担当。新しい仕事を覚えるのが楽しく、積極的に取り組んでいます。診療報酬に関する知識や目上の方との接し方など、大学の講義や部活動では多くのことを学びました。それが今、業務や先輩との関係づくりに役立っています。会計窓口を担当するときに心がけているのは、患者さんに少しでも安らいだ気持ちで帰っていただけるように接遇すること。いつでも最善の対応ができるよう、今後も学び続けていきたいと思っています。

西田 晃子さん(2015年卒業)

診療情報管理士として、入院患者さんの病歴データ登録をはじめ多様な業務に携わっています。患者さんと直接関わることは少なくても、入院時の情報をデータ化することで症例検索や統計業務などが可能となり、未来の医療に貢献できると考えています。これらの業務には、病名や詳細な体の部位をカルテから読み取ることが必要ですが、在学中に身につけた医学知識のおかげで困ることはありません。今の目標は、がん登録実務初級者認定試験に合格すること。将来のがん治療の第一歩となる全国がん登録の業務に携わりたいです。

鈴木 孝幸さん(2014年卒業)

医療事務部で入院患者さんの退院時の会計業務を担当しています。主に入院患者さんのカルテ管理や請求書の作成のほか、後日会計する場合の管理業務などをおこなっています。大学時代の4年間でさまざまな資格を取得したことは、現在の仕事にとても活かされています。特に2年次に診療報酬請求事務能力認定の資格を取得しましたが、そのときの勉強で得た知識は、就職後にすぐに役立ちました。先生に「これだけは取得しておいた方がいい」と言われた言葉が、今は本当にその通りだと実感しています。

現在、一人で担当している業務もありますが、レセプト業務については先輩に教えてもらいながら進めていますので、早く自分一人でできるように頑張りたいです。さらに将来的には、病院経営などマネジメントについても、データベースから必要な情報を抽出・加工・分析したうえで、自分の意見をしっかり言えるようになりたいです。

今はまだ経験も知識も不足していますが、よりスキルを高めて、上司や先輩の期待に応えたいと思っています。

藤田保健衛生大学病院 診療担当副院長からのメッセージ

医療系事務職員もチーム医療を担う重要なメンバーです

私は、藤田保健衛生大学病院で診療担当副院長を仰せつかっております恵美宣彦です。
さて、現在ほど医療において医療系事務職(診療情報管理士、医療情報技師)の果たす役割が大きい時代はないと思います。昨今の医療情勢から、医師、看護師だけで医療をおこなうことは、まず不可能です。医療費の請求など、多くの専門的な制度への対応と、診療情報の管理を支援する医療系事務職員もチーム医療に欠かせない重要なメンバーであり、ともに助け合いながら病院を運営しているのが現実です。優秀な医療系事務職員ほど医療従事者にかかる重圧を減らし、効率的に医療の経済性を高めることができます。医師や看護師は患者さんに集中して診療をおこなうことができ、結果的には患者さんにとっての幸福につながります。

一方、医療系事務職の役割は医師、看護師の支援、あるいは患者情報の管理に関わるだけではありません。すでに報道されているように、これからは医療ビッグデータの解析が医学の発展に大きく寄与することが知られています。この領域でも、卓越した医療系事務職、特に医療情報技師による能力の発揮が期待されています。たくさんの患者さんを扱っている当大学病院に蓄積された膨大な診療データは大変に貴重です。個人情報の取り扱いに厳格に留意しながら、これらのビッグデータを駆使して新しい医療の開拓に携わってもらうことにも大きな期待が寄せられています。
社会がこのように変化する中、当大学病院に勤務する医療経営情報学科を卒業した診療情報管理士や医療情報技師の皆さんを診療担当副院長として見ていると、本当に優秀な業績を上げていることに感心しております。彼らの日常業務を見るにつけ、大学で受けた教育の秀逸さが窺い知れます。きっと当大学病院以外の医療施設においても同様の評価を受けているものと思われます。医療経営情報学科へ進学を希望される皆さんには、先輩たちに続いて、今後の医療の発展のために頑張っていただきたいと思います。

藤田保健衛生大学病院 診療担当副院長
恵美 宣彦 教授

山崎 麻実さん(2013年卒業)

現在、診療情報管理士として診療録管理室に勤務をしており、主な業務として退院時サマリーの受領、疾病分類、症例検索、診療記録等の開示業務、廃棄業務などを担当しています。どの業務においても大学の講義で学んだことが基盤となっていますが、より新しく幅広い知識を修得するために学会にも参加し、スキルアップをめざしています。

大学では早期臨地実習があり、電子カルテを使った授業もあるため、早い時期から実務に多く触れることができます。また、自分たちで患者さんのシナリオを作り模擬病院で実習をおこなうなど、患者さんの動線やスタッフの動線だけでなく、薬や検査に関することまで楽しみながら理解できる授業もあり、実務をおこなう上でとても役立ちました。日々の講義をしっかりと受けていれば、資格試験に挑戦した際に、履歴書には書ききれない程の資格を取得することもでき、就職活動では自信に繋がります。ぜひ、医療経営情報学科で学んでみてはいかがでしょうか。

加藤 愛美さん(2013年卒業)

仕事の効率を上げるために もっと知識を深めていきたい

仕事の効率を上げるために もっと知識を深めていきたい

名古屋大学医学部附属病院 勤務
加藤 愛美さん
2013年卒業

診療情報管理士として、DPC/PDPS(医療費の包括請求制度)症例点検業務、カルテ開示、ほかにも疾病統計を出すための病歴管理システムの入力なども担当しています。
カルテを読むとき、大学時代に学んだ医学英語の知識はとても大切だったんだと痛感。「学生のときにもっと勉強しておけば良かった」と思うこともよくあります。
また全診療科のカルテを読む必要があるので、幅広い分野の知識が求められます。そのため、大学時代に身につけた臨床医学の知識が役立っています。就職してから、診療情報管理士、医療情報技師に関する勉強会、研究会にいくつも参加しました。新たな知識を入手できますし、同じ職種の人と知り合えることで情報交換もできますので、学会には積極的に参加するように心がけています。
今後は仕事の効率を上げるためにも、もっと医学的な知識を深めていきたいです。

齊藤 夕佳乃さん(2012年卒業)

現在、カルテの管理・点検業務のほか、診療情報を活用するための統計業務も担当しています。統計業務では、カルテを読んで診断名などをデータ化する「コーディング」作業をおこなっています。ほかにも、配属先の診療情報管理室内にあるシステムの管理業務にも携わっています。この仕事は、どの部署でどのような業務をしているかなど、病院全体の流れを理解していることが重要です。そのため、学生時代に病院見学などで多職種の現場を実感できたことは、とても役立っています。今は診療情報管理士として働いていますが、将来は診療情報管理士と医療情報技師の両方の資格を取得している強みを活かし、新たな視点から業務に取り組みたいと考えています。医療経営情報学科は、大学病院が隣接しているため、より実務に近い環境で学ぶことができます。さらに、医療現場で働く多職種の学科が同じキャンパスにあるという、他校にはないとても恵まれた環境です。藤田保健衛生大学で楽しい学生生活を送りながら、夢に向かって頑張ってください。

齊藤 夕佳乃さん 就職先 富山大学附属病院 経営企画情報部 教授からのメッセージ

医療の質の向上を一緒にめざしましょう

富山大学附属病院
経営企画情報部 部長
病院長補佐
中川 肇 教授

私は富山大学附属病院で病院情報システム(HIS)の先進機能と診療情報管理のあり方について研究をおこなっています。医療情報学会では、医療情報技師育成部会で教科書編集委員、試験委員などを拝命しております。北陸では診療情報管理研究会のお世話をしています。

電子カルテの普及した環境での診療情報管理のこれからを考えると、わたしは「アナログ」から「デジタル」へのパラダイムシフトであると主張しています。診療情報管理士はコーディングやサマリの監査は得意とするところであり、継続的発展が望まれます。
一方で、管理士は病院情報システムの管理運営への参画の機会には恵まれない現状があることは否めません。また医療情報技師は、情報処理系、医学医療系、システム系の検定試験にパスしているのですが、システムには詳しいものの医療現場の経験が少ない傾向は否めません。

今後、医療情報技師と診療情報管理士は、HISを支える両輪としてますます重要となってきます。すなわち、システムと診療情報管理の両者に詳しい人材が必要不可欠です。理想はその両者の資格を持つ人材です。藤田保健衛生大学を卒業されて、私たちのところの貴重な即戦力となった齊藤さんはまさしくそのお一人です。
現場では、病名の精度管理をおこなう一方で、紙文書の電子署名、タイムスタンプによる電子化管理、他院からの画像が入ったCD、DVDの医用画像保存システムへの取り込みの仕事をそつなくこなされ、医師事務作業補助者の指導もおこなっています。また、運用改善の提案もされています。

ITの進歩が後押しをして、今後、医療はますます高度・複雑化します。医師を支えるスタッフの能力の高さで診療効率が上がると言っても過言ではありません。また、外部への診療活動の開示、施設間の比較も重要となってきます。今後、この道を希望される高校生諸君は第二の齊藤さんをめざしてください。そして医療の質の向上をわれわれと一緒にめざしましょう。明るい未来が開けます。

水野 琢也さん(2012年卒業)

病院経営で最も重要な、カルテの管理・運営をおこなうエキスパート

この仕事の魅力・やりがい

カルテをチェックするには、医療の知識が不可欠です

診療情報管理士が扱う「診療情報」とは、患者さんのさまざまな情報が記載されたカルテのこと。私たちは、このカルテに基づいて入院患者さんの会計が正しくおこなわれているか、またはカルテの記載が正しいかをチェックしています。
もし記載に不備が見つかった場合は、必要に応じて医療スタッフに修正や追加をお願いすることもあります。カルテを正しく運用することは、患者さんへのより良い医療の提供にもつながります。カルテを通して患者さんとつながり、病院経営を支えている。その意味で、私たちも医療スタッフの一員だと自負しています。
今後もたくさんの医療スタッフとのつながりを大切にしながら、成長していきたいと思っています。

業界ココだけ話!

カルテをチェックする時には、医療や病気に関する知識が必要不可欠です。
たとえばカルテの病名も、単純に「胃がん」と書かれていればよいのではなく、診療情報としての価値や精度を高めるために、がんが胃のどの位置にあるかまで記載してもらうよう依頼します。
藤田保健衛生大学では、診療情報管理や病院情報システム、病院経営などの専門知識はもちろん、大学内に病院が併設されていることにより、医学や医療に関する知識もしっかり学ぶことができました。その経験が今の仕事にとても役立っています。
しかし、まだまだ学ぶべきことはたくさんあります。これからも勉強会などの機会に積極的に参加し、知識を深めていきたいです。

これからかなえたい夢・目標

カルテには、患者さんの病状だけではなく、手術や検査、投薬などの治療内容が詳細に記載されています。またカルテの病名や治療内容などを分析すれば、病院の強みや弱みを把握することが可能です。そのため電子カルテ導入後は私たちに求められる役割はますます大きくなっています。
診療情報管理士は、勉強次第で活躍の幅が広がる仕事です。今後は更に医療情報システムなども勉強し、病院を複合的な視野から見る力を身につけ、医療スタッフと患者さんから必要とされる幅広い知識をもった診療情報管理士をめざします。
また診療情報管理士の仕事の大切さを、より多くの人に伝えたいと思います。

プロフィール

名古屋大学医学部附属病院 医学系研究科医事課診療録管理掛/医療科学部医療経営情報学科/2012年3月卒/
高校生の頃は診療情報管理士という職種の存在を知らず、「直接患者さんと接することがないのに、本当に医療の仕事といえるのだろうか」と思っていた水野さん。しかし藤田保健衛生大学での学びを通じ、この仕事が医療の質や病院経営を支える重要な職種だと知り、自分も医療チームの一員としての自覚が生まれたという。
現在は、診療情報の中でもDPC(包括医療費支払い制度)データの分析に興味を持ち、全国でおこなわれる学会や研究会に積極的に参加し、診療情報管理士としてのさらなる成長をめざす。