第45回
日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会

 

一般演題開始時間が 10:00 (受付 9:30〜) となっております.
お間違いのないよう
ご参加ください.

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開始時間:10:00(受付開始 9:30)

会場:名古屋市立大学病院 中央診療棟3階 大ホール

名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1

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日 時
2019年8月31日(土)10:00 – 15:30

 

会 場
名古屋市立大学病院 中央診療棟3階 大ホール
名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1

 

 

日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会
事務局:藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座内


 

地方会

 

日本リハビリテーション医学会地方会参加費・認定単位
地方会学術集会:参加費1,000円
        学会参加10単位,発表筆頭演者10単位

 

地方会当番幹事:杉浦英志 
                〒461-8673 名古屋市東区大幸南1-1-20
                名古屋大学医学部保健学科リハビリテーション療法学


 

般演題 10:00 - 11:50 受付開始9:30

 

 

座長 名古屋大学医学部附属病院 岡田貴士

 

1. 短期間の細径経鼻胃管挿入で経鼻胃管症候群を生じた一例
1.浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション科
2.浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション部
1杉 貴文,1國枝顕二郎, 2岡本圭史, 1藤島一郎

93歳男性,脳梗塞の既往歴あり.腰椎圧迫骨折で入院,保存的加療を行った.入院4日目に熱発,誤嚥性肺炎で食止め,8Frの経鼻胃管(NG)を挿入した.5日目の嚥下内視鏡(VE)で右披裂部に浮腫,右声帯不全麻痺あり,経鼻胃管症候群を疑ってNG抜去し間歇的口腔食道経管栄養法(OE法)に切り替えた.
1週間後のVE再評価では上記所見改善,以降段階的摂食訓練を経てペースト食3食自宅退院となった.(FILS.7).短期間の細径の経鼻胃管留置でも,重篤な合併症である経鼻胃管症候群を起こす可能性があり注意が必要である.

 

 

2. ドイツ・ミュンスター大学病院における摂食嚥下障害診療
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学I講座
2藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション学科
3藤田医科大学保健衛生学部看護学科
4Department of Neurology, University Hospital Münster
1小川真央,1加賀谷斉, 2尾関 恩,1柴田斉子,3小野木啓子,1才藤栄一,4Rainer Dziewas

ドイツ北西部の都市ミュンスターにおいて最も大きく,重要な役割を担うミュンスター大学病院(University Hospital Münster)の神経内科学講座では,Rainer Dziewas教授を中心に摂食嚥下障害の診療,研究が積極的に行われている.演者が2018年から2019年にかけて同講座で1年間研修を行った経験を踏まえ,その診療の特色と言える嚥下内視鏡検査(FEES)の実際について述べる.

 

 

3. 頚椎前方除圧固定術後に生じた呼吸嚥下障害の治療に難渋した一例
信州大学医学部附属病院リハビリテーション科
石田ゆず,池上章太,畠中輝枝,滝沢 崇,堀内博志

頚椎前方除圧固定術後に重度呼吸嚥下障害が生じたが,継続的リハビリテーションを行い自宅退院し得た一例を報告する.76歳男性,頚椎後縦靭帯骨化症による歩行障害のため頚椎前方固定術を施行した.術後呼吸嚥下障害が生じICU管理を行った.早期リハビリテーションを施行し廃用予防するとともに,気管切開を行い呼吸状態の安定化をはかった.継続的な嚥下訓練等により,気切孔閉鎖し第76病日に独歩で自宅退院可能となった.

 

 

4. NPO法人愛知視覚障害者援護促進協議会における三施設の連携
本郷眼科・神経内科
高柳泰世,坂部 司
眼科医療の中で治療効果がない,難病に出会う場合があり,医師も患者も戸惑う症例がある.その場合眼科リハビリテーションについての知識と場所があれば視覚代行リハビリテーションに繋げることが出来る.私どもは1981年に中途視覚障害者の社会復帰,家庭復帰を援護することを目的に愛知視覚障害者援護促進協議会(以下愛視援)を設立した.会員の職種は医師,視覚障害リハビリテーションワーカー,他一般市県民である.今回は平成の時代に関与した症例について報告する.

 


 

 

座長 名古屋大学医学部附属病院 菱田愛加

 

5. 回復期リハビリテーション病棟におけるStroke Impairment Assessment Set
finger-function の退院時得点に感覚障害が及ぼす影響
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学I講座
2藤田医科大学医学部リハビリテーション医学II講座
3藤田医科大学七栗記念病院リハビリテーション部
1八木橋恵,2園田 茂,3渡邉 誠,1大高洋平,1才藤栄一

我々は回復期リハビリテーション病棟におけるStroke Impairment Assessment Set(SIAS)各項目の経時変化を藤田医科大学七栗記念病院回復期リハビリテーション病棟の脳卒中患者3,279名を用いて検討し,今回,SIAS finger-function入院時得点別に,SIAS positionの点数によるSIAS finger-function退院時中央値の違いを検討したので若干の考察を加えて報告する.

 

 

6. 減圧術を施行した末梢性顔面神経麻痺の臨床的検討
1名古屋大学医学部附属病院リハビリテーション科
2愛知県医療療育総合センター中央病院リハビリテーション診療科
3名古屋大学医学部保健学科リハビリテーション療法学
1井上沙織,1金野鈴奈,1杉山純也,1菱田愛加,1岡田貴士,2門野 泉,3杉浦英志,1西田佳弘

末梢性顔面神経麻痺の高度神経障害例には,顔面神経減圧術が適応となり,病的共同運動,顔面拘縮の予防のためリハビリテーションが行われる.2016年〜2018年に当院で顔面神経減圧術,リハビリテーションを施行した5症例を報告する.柳原法にて評価し,リハビリテーションの開始時期,頻度,手術時期に関して検討した.全5例において術後麻痺の改善が得られ,4例においては柳原法30点以上となったが,手術が発症後127日となった1例では14点であった.


 

 

7. 回復期リハビリテーション病棟入院後2週間のADL変化
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学II講座
2藤田医科大学七栗記念病院リハビリテーション部
3藤田医科大学医学部連携リハビリテーション医学講座
1岡本さやか,1園田 茂,2渡邉 誠,2奥山夕子,3岡負p人,1水野志保,1舟橋怜佑,1渡邉克章,
1竹尾淳美

回復期リハビリテーション病棟入院時と2週間後ではADLが大きく変化する患者が多くみられる.我々の既存報告でも,退院時移乗自立には入院時よりも2週後のADLが大きく影響していた.今回,回復期リハビリテーション病棟入院後2週間のADL変化をFIM運動各項目毎に検討した.項目難易度により改善度は異なっていた.帰結予測における2週時のFIM得点と利得との特性の違いや,予測因子として適切な時期はいつであるかを項目毎に検討していく必要がある.

 

 

8. 当院回復期リハビリテーション病棟での血液透析患者の経過
藤田医科大学医学部リハビリテーション医学I講座
前田寛文,大高洋平,柴田斉子,角田哲也,赤堀遼子,八木橋恵,名倉宏高,水野江美,竹中 楽,
佐々木駿,才藤栄一

腎不全血液透析患者のリハビリテーションでは易疲労性,低活動,透析関連合併症などの影響で難渋することも多いが,回復期リハビリテーション病棟での血液透析患者の経過や帰結について検討した報告は少ない.今回我々は2018年7月から2019年6月の1年間に当院回復期リハビリテーション病棟に入棟した血液透析患者11名(男性5名,女性6名,平均年齢62.5±11.1歳,平均透析期間8.5±6.6年)の経過について後方視的に検討したので報告する.


 

 

座長 名古屋大学医学部保健学科 杉浦英志

 

9. Wiiボードを使用したロコモーティブシンドロームの評価
1高山赤十字病院リハビリテーション科
2岐阜大学医学部整形外科リハビリテーション科
3山内ホスピタルリハビリテーション科
4岐阜県情報システム研究部
1兒玉智大,2青木隆明,3松橋 彩,1村川孝次,4曽賀野健一,2秋山治彦

近年高齢者の増加を認め,転倒や骨折の機会が多々みられる.転倒防止のリハビリテーションを実行するため,我々はWiiボードを用いた歩容バランスの評価を開発した.Wiiボードを用いて78名の高齢者(男性31名,女性47名,平均年齢63.78歳)の両足立位,ステップ,歩行を測定し,バランスパターンを分析した.垂直方向のバランスが歩容に大いに影響し,転倒に有意につながると考えられた.Wiiボードを用いた歩容バランスの評価が転倒リスクの低下に有用であることが示唆された.

 

 

10. パーキンソン病患者の急速破壊型股関節症に対してデュオドーパ導入後人工股関節置換術を
行った1例
1名古屋市立大学大学院医学研究科・リハビリテーション科
2名古屋市立大学大学院医学研究科・整形外科
3名古屋市立大学大学院医学研究科・脳神経内科
1,2黒柳 元,1植木美乃,1,2三井裕人,1堀場充哉,1,2村上里奈,1青山公紀,2井口普敬,2村上英樹,
3佐藤豊大,3松川則之

パーキンソン病患者への人工股関節置換術はウェアリングオフやジスキネジアといった運動合併症から,術後に転倒,脱臼,骨折などのリスクが高いことが知られている.近年,レボドパ/カルビドパ配合経腸用液療法(デュオドーパ)が導入されウェアリングオフを改善しジスキネジアを抑える新しい治療法として注目されている.今回,急速破壊型股関節症を発症したパーキンソン病患者に対してデュオドーパ導入後に人工股関節置換術を施行したので報告する.

 

 

11. 車椅子駆動中の座圧,骨盤の傾斜角度計測に関する検討
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学II講座
2藤田医科大学医学部連携リハビリテーション医学講座
3藤田医科大学七栗記念病院リハビリテーション部
4藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション学科
1竹尾淳美,2岡負p人,3中川裕規,1渡邉克章,4武田湖太郎,1園田 茂

シーティングでの座圧測定は,褥瘡予防のための静的な測定が主体であり,車椅子駆動中の座圧評価法については定まったものがない.車椅子は本来駆動するための道具であり,駆動時の圧変化を知ることが重要である.また,車椅子駆動時の圧変化を計測するにあたり,骨盤の前後傾についても考慮する必要がある.今回車椅子駆動中における坐骨・尾骨を中心とした圧変化,圧中心座標に加え,ジャイロセンサを使用した骨盤の角度計測について検証したので報告する.

 

 


 

 

総会
13:00 - 13:10
研修会に先立って総会を行います.ぜひご出席下さい.

 

 

専門医・認定臨床医生涯教育研修会
特別講演13:15 - 15:30 受付開始12:15

 

講演1
患者安全の全体像〜「有事」と「平時」の対応〜

名古屋大学医学部附属病院副病院長 医療の質・安全管理部 長尾能雅
司会:名古屋大学医学部附属病院リハビリテーション科 西田佳弘

講演2
がんのリハビリテーション診療 最新のエビデンスとプラクティス

慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
慶應義塾大学病院腫瘍センターリハビリテーション部門 辻 哲也
司会:名古屋大学医学部保健学科リハビリテーション療法学 杉浦英志

 

◎日本リハビリテーション医学会専門医・認定臨床医認定単位について
 研修会認定単位:1講演毎に10単位
 受講料    :1講演(10単位)毎に1,000円
         認定単位非取得者は単位数に関係なく受講料1,000円

 

◎認定臨床医資格要件
 認定臨床医認定基準第2条2項2号に定める指定の教育研修会(必須以外)に該当します.                                     
 平成19年度より「認定臨床医」受験資格要件が変更となり,地方会で行われる生涯教育研修会も
 1講演あたり10単位が認められます.

*「講演1」は「専門医共通講習」のため,認定臨床医の単位は取得できません.