藤田リハでの経験

東京医科歯科大学大学院高齢者歯科学 都島千明先生

Tsushima_Dr 東京医科歯科大学高齢者歯科分野からの8代目の研修生として,2005年9月から2007年10月までの2年間に渡りお世話になりました.当初は大学院に入学して半年ほどで,ほとんど知識のない状態でしたが,嚥下の臨床・研究を一からご指導いただきました.才藤教授,馬場教授をはじめ藤田リハの先生方は,研修生の私にも分け隔てなく熱心に面倒をみてくださり,心から感謝しております.

摂食・嚥下リハビリテーションの勉強を通じて,新しい知識を得るということがこれほど刺激的で楽しいことかということを初めて感じることができ,私にとってはこれが一番の収穫だったと思います.

藤田リハでの研修期間中,多くの嚥下障害の症例をみることができたのは大きな財産となりました.週に10件程行われる嚥下造影検査の進め方・診断を学び,また摂食機能療法の回診では数多くの入院患者さんの診察やVE検査を見学することができました.嚥下だけでなく,リハビリテーションの基礎を学ぶでき,2年間の研修でしたがそれ以上の経験を積むことができたと思っております.そして研究では,液体の連続嚥下動態についての研究をさせていただきました.まだまだ決着はつきそうになく,今後もこの研究を続けていきたいと考えております.またGerman先生やSteele先生が藤田リハに訪問された際には,研究ミーティングにおいて自分の研究を発表したことも思い出に残っています.充実した研修生活と久しぶりの実家での生活にすっかり居心地が良くなってしまい,医科歯科から後輩が研修に来てからも東京に戻れず,長期間お世話になってしまいました.本当にありがとうございました.

藤田を離れて,自分がどれほど恵まれた環境にいたかということを強く感じました.私はまだ大学院生でようやく入り口に立ったところですが,摂食・嚥下リハビリにこの先も取り組んでいきたいと思っています.

 

2008/10/16 Layouted by ON