藤田保健衛生大学医学部 リハビリテーション医学 I & II 講座

医学生リハセミナー

2011年夏期医学生リハセミナーは2回(8月第1週,第2週)に分けて開催し,沢山の学生さんが参加してくれました.

会場は藤田保健衛生大学と七栗サナトリウムだけではなく,東京,長野,鹿児島で開催しました.

参加者と開催地

藤田保健衛生大3年:藤田保健衛生大学,七栗サナトリウム

藤田保健衛生大5年:七栗サナトリウム

自治医科大6年:七栗サナトリウム

近畿大4年:初台リハ病院(東京都渋谷区),藤田保健衛生大学,七栗サナトリウム

産業医科大5年:藤田保健衛生大学,七栗サナトリウム

産業医科大5年:藤田保健衛生大学,七栗サナトリウム

山口大5年:藤田保健衛生大学,七栗サナトリウム

名古屋大5年:藤田保健衛生大学

三重大学病院研修医:藤田保健衛生大学,七栗サナトリウム

藤田保健衛生大4年:鹿児島大学病院霧島リハセンター(鹿児島県霧島市)

藤田保健衛生大5年:信濃医療福祉センター(長野県諏訪郡)

セミナー内容(一部をご紹介)

藤田保健衛生大学

訓練見学:訓練室で訓練場面を見学.リハ内容を身近に感じてもらいました.

嚥下リハ体験:自分たちで嚥下内視鏡検査を行いました.嚥下造影検査も見学し,嚥下リハの知識を深めました.

呼吸リハ実習:理学療法士と一緒に呼吸リハ訓練を行い,体でリハ効果を実感しました.

ポリオ診察見学:診察に同席し,ポリオ後症候群のリハを学びました.

研究紹介:CTでの嚥下動態解析や失調に対する新しい訓練機器(Winglet)などを見学し,最新リハを知りました.

夏期セミナー

 

七栗サナトリウム

麻痺治療体験:IVES(随意運動介助型電気刺激)やプリズム,ミラー療法を体験しました.

装具装着体験:装具の種類とその適応や使用感を体験しました.

筋電図

参加者の感想

藤田保健衛生大学・七栗サナトリウム・初台リハ病院

1)もともとポリクリでもリハ科はまだ回っていなかったので,リハ医がどんなことをしているかという具体的なイメージが無かったのですが,今回のセミナーで,いろいろな場面でリハ医の先生方が活躍されているのを知り,リハにとても興味が湧きました.また,リハ医は脳,嚥下,体の運動のこと,栄養・食事など,全身にわたって診ることができることがわかり,その点でもリハはおもしろいと思い,ポリクリでリハを回るのが楽しみになりました.お忙しい中,大変の先生方にお世話になり,本当にありがとうございました.リハにとても興味を持っている同級生にもぜひ教えたいと思いました.3日間大変お世話になりました.

2)もともとリハ医学には興味があったので,どれも印象深く思えました.ロボットに関しては,本当に未知の世界だったので,その技術や発想には衝撃を受けました.機会があれば実験段階の装具を体験したいです.嚥下については今まであまり興味がなかったのですが,身近なところから論理立てて考えるのが新鮮で楽しかったです.

3)今回,2日間リハの勉強をさせて頂いて,ポリクリ実習では習えなかったことや時間的制約があってできなかったことが多くできました.車椅子の座り心地1つに関しても,いろいろなクッションや工夫がなされることで,患者さんにとっても大きな変化をもたらすことがとても印象的でした.先生に教えて頂いた画像診断に関しても臨床に直結する話でとても勉強になりました.ここで得た知識を基礎に,将来に役立てていきたいと思います.ありがとうございました.

4)1日という短い時間でありながら,実習を受け入れて下さりありがとうございました.実習前からの丁寧な対応に感謝しております.専門のリハ施設を実習させて頂くのは初めてでしたが,リハ環境の違いに驚きました.療法士の人数確保から廊下の広さ,リハ器具,手技などありきたりのリハとは異なる環境でのリハに感動しました.その影響もあると思うのですが,患者さんの表情は非常にイキイキしてリハを楽しんでいるように感じました.今回は本当にありがとうございました.

5)先生方,忙しい中,教えて下さり,ありがとうございました.見てみたかったミラーセラピーを見せて頂きありがたかったです.話には聞いていたのですが,「動かしていないのに動かした気になってしまう」という本当に不思議としか思えない体験でした.また「家でもできる」「簡単に作れる」という点も魅力でした.「とろみ」も飲むのが意外と辛く,しっかりと見極めて使用しなければいけないなと感じました.装具の種類もいろいろあり,実際につけている状態とつけていない状態の歩き方の違いが印象に残りました.また,実際につけさせて頂き,装具はそれぞれ特徴があり,どのような人に,どの装具を使うかの見極めが大切という言葉がとても身にしみました.本当にありがとうございました.

6)今回,見学をさせて頂き,臨床(回復期リハ)の実際や全容をみさせて頂けた気がします.今後,このような施設が増加し,利用者もたくさん増加することと思います.その中で,この七栗サナトリウムは臨床,研究,教育を兼ね備えた貴重な施設であると思われます.実際に見て楽しかったのは,半側空間無視のピリズムメガネです.ああいう発想で,低コストで患者さんの役に立つようなものを自分達でも開発することができたらいいなと思いました.大変お世話になりました.ありがとうございます.

7)今回はセミナーへ参加させて頂きありがとうございました.すべての項目で大変興味を持てるようにセミナープログラムが組まれており,最後まで楽しき勉強ができました.特に印象に残ったのは休日のリハプログラムでした.一般的には休みの日は体を休めると思いますが,回復期に不可をかけることによって回復が認められていることを実行できるのは素晴らしいことだと思いました.セミナーに参加して急性期から回復期のリハを一通り見せて頂けたのはとても良い体験でした.ありがとうございました.

8)七栗での実習では,多くのことに驚かされました.まず,スタッフの充実ぶり,綺麗で明るい院内,そして病院全体に満ちあふれる活気に感動しました.今まで見たことのない数の療法士やスタッフの方々が治療にあたっており,ケアの充実を垣間見ることができました.明るく,広く,患者さんがやる気になれるこのような施設が全国各地にあれば多くの方々のQOLを高められることができるようになると思います.先生方,丁寧に指導してくださってありがとうございました.先生方がリハ医学を本当に好きで,このような病院に自信を持っていることが伝わってきました.このような機会を設けて頂いて本当に感謝しています.今回の経験を自分の将来に還元できるように学んだことを復習し,自分の頭でしっかりと考えていきたいと思います.

 

信濃医療福祉センター

学生の見学は史上初だったとのことで,いろいろご迷惑をお掛けしたと思いますが,朝貝先生をはじめとするスタッフの皆さんに大変よくして頂きました.本当にありがとうございました.

 

鹿児島大学病院霧島リハセンター

大学の掲示板に貼り出されてあったリハ実習のポスターに,霧島リハセンターが実習施設として掲載されていたので,夏期セミナー担当者の先生から先方に連絡を取って頂き,7月29日午後~30日午前という短い期間ではありましたが,リハ実習に参加させて頂けることになりました. 霧島リハセンターは,名称の通り温泉地に立地されており,自然豊かで湯煙があちらこちらから上がっていました.リハセンターに着いて,医局で川平先生と秘書さんが温かく出迎えて下さいました.施設内の見学とリハ装置や手技について,川平先生が直々に教えて下さいました.川平先生が考案された促通反復療法は,麻痺した手足を患者様が動かそうと意識し,治療者が刺激を与えることでその動きを助けて,それを何度も繰り返すことで,目標とする動作の神経回路を再建・強化する治療です.その手技を川平先生から直に教えて頂きましたが,タイミングが難しく,なかなか上手にできませんでした.先生や療法士の方々は,患者さんに声掛けしながらリズミカルに誘導し,また患者さんも一生懸命に訓練に取り組まれていました.訓練前後を比較すると,目に見えて手足の動く範囲が広がり,リハ効果を改めて認識しました.今まであきらめていた機能が少しでも回復することにより,日常生活で自分が出来る事が多くなり,行動範囲も広がり,家族への負担が軽減できます.霧島リハセンターでは,患者さんのご家族も促通反復療法を学ぶことで治療回数が増え,治療効果を高める取り組みをされていました. 温泉を利用したリハでは,回廊式浴槽があり,医師や療法士の方の指導のもと,週に2回程20~30分体を動かします.浮力を利用しているので関節に負担がかからない上に,呼吸機能や運動不足の改善など様々な効用があることを知りました.敷地内には,患者様や家族の方が利用できる足湯もありました. 川平先生が一人一人のリハを観察し,必要に応じ自ら施術されたり,そのご家族や担当療法士の方に指導や説明をされている姿を拝見し,先生の温かい心が伝わってきました.また,頑張ってリハをされてみえる患者さん・医療者・ご家族が前に向かって努力されている姿を見て,リハ医学が今後一層必要とされている分野であると思いました.実習以外にも夕食会や鹿児島特有の「そうめん流し」を設定して頂き,他の先生方や実習に来られた療法士の方との交流の場を作って頂き嬉しかったです.今回の実習で教わったリハマインドを肝に銘じ,大学での勉強を頑張りたいと思います.

夏期セミナー

申し込み・問い合わせ

ちょっとしたことでもお気軽にお問い合わせ下さい.

平野 哲 sshirano@fujita-hu.ac.jp

tel: 0562-93-2167 / fax: 0562-95-2906

 

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2011.11.12