藤田リハビリテーション医学・運動学研究会

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第194回藤田リハビリテーション部門研修会「特集 リハビリテーション看護」

 日 時:2018年11月30日(金) 16:00〜
 場 所:藤田医科大学医学部1号館500人ホール
 内 容:16:00 オープニング:柴田 斉子 先生 ( 藤田リハ准教授,回復期リハビリ病棟責任者 )
     16:05-16:20 キーノート1:
      石川 誠 先生 ( 医療法人社団輝生会 会長 ):リハ看護に期待するもの
     16:20-16:35 キーノート2:
      鎌倉 やよい 先生 ( 日本赤十字豊田看護大学 学長 ):リハ看護に期待するもの

     シンポジウム 「リハビリテーションにおける看護の力」
      座長:石川 誠 先生,鎌倉 やよい 先生
     16:40-17:00 演題1:回復期リハ看護
      寺山 みのり 先生 ( 近森リハビリテーション病院 副院長,看護部長,回復期リハ病棟協会理事 )
     17:00-17:20 演題2:回復期リハ看護
      塩地 由美香 先生 ( 藤田医科大学七栗記念病院 看護長 )
     17:20-17:40 演題3:回復期リハ看護
      西川 圭二 先生  ( 藤田医科大学病院回復期リハ病棟 看護主任 )
     17:40-18:00 演題4:摂食嚥下障害看護
      三鬼 達人 先生  ( 藤田医科大学回復期リハ病棟 看護長,摂食嚥下認定看護師 )
     18:00-18:20 演題5:摂食嚥下障害看護
      吉田 美香子 先生 ( 東京大学大学院医学系研究科社会連携講座 イメージング看護学講師 )
     18:20-18:40 演題6:地域リハ看護
      松下 寛代 先生  ( 藤田学園地域包括ケアセンター看護長 )

     18:40-18:55 総合討論
     18:55-19:00 まとめとクロージング

      眞野 惠子 先生 ( 藤田医科大学病院 副院長,看護部長 )

 

 

 

 

 

 

 今回は,キーノートレクチャーとして,石川誠先生,鎌倉やよい先生に「リハ看護に期待するもの」と題しご講演頂きました.
 石川誠先生からは,入院生活におけるチームアプローチの最重要職種は看護師であり,看護師を中心としたチームアプローチの確立の必要性についてご説明頂きました.鎌倉やよい先生からは,看護ケアプログラムの開発と定着において,実践知を客観的指標で示すことで,エビデンスの高い看護ケアプログラムを確立できることをご説明頂きました.
 シンポジウムでは,寺山みのり先生,塩地由美香先生,西山圭二先生に「回復期リハ看護」と題して,三鬼達人先生,吉田美香子先生に「摂食嚥下障害看護」と題して,また松下寛代先生に「地域リハ看護」と題してご講演頂きました.
 寺山みのり先生からは,浴槽・清拭動作介助を例に,看護とリハビリの関わりの重要性や患者の尊厳ある生活を保障する重要性をご説明頂きました.塩地由美香先生からは,実践している病棟入浴追加訓練を紹介頂き,その効果として患者の自立度の向上や,看護師の清拭・浴槽移乗に対する考え方の変化がみられたことをご説明頂きました.西川圭二先生からは,うつ症状がある患者はFIMの点数が低くなることから,入院中のメンタルケアが重要とご説明頂きました.三鬼達人先生からは,摂食嚥下認定看護師がリンクナースを育成し,病棟に配置することで,病棟でのチームアプローチが円滑になることをご説明頂きました.吉田美香子先生からは,摂食嚥下障害を持つ在宅療養者において,エコーで嚥下観察をすることで,安全性に配慮しながらの摂食嚥下訓練を行うことができ,ケアや食事状況が改善できることをご説明頂きました.松下寛代先生からは,在宅における訪問看護の役割として,環境整備や利用者のQOL向上,地域医療への貢献することの重要性をご説明頂きました.

 今回の講演では,チームアプローチとして,看護とリハビリテーションが関わることの重要性を再認識できました.今回得られた知見を,今後日々の臨床でチームアプローチを実践する中で活かしていきたいと思います.

2018/11/ 30kato & junya