Q;transdisciplinaryについて
A;近年の医療技術の進歩や医療の効率化への圧力など,医療現場は刻々と変化しています.このような状況では各自の役割も変化するのが当然であります.そのためには,チームの学習機能が必須となると同時に,職種間の役割も重複が大きく交換性の高いtransdisciplinaryという考え方が必要になります.
 従来,各専門職種が前もって決められた各々の役割を認めあった上で,互いの情報を交換しながら仕事をしていくという形態はinterdisciplinaryと呼ばれ,その実行がチームワークの基本になっていました.しかし,このような形態では,常に多種の専門職をチーム構成員として有する必要があり,それなしには十分な出力をすることができません.しかし,現実の臨床においては専門職の理想的組み合わせを得られない場合が大半です.そこで,それぞれの専門職種が持つ共有部分を大きくして,その場の構成員で,現場のニードを満たすために役割を柔軟に変えていくチームワークすなわちtransdisciplinaryなアプローチが求められるようになりました.その前提として,シードではなくニードを重視した姿勢,役割に対する柔軟な考え方,コミュニケーション技術,そして,基本的知識と技術水準の高さが必要であります.

Q;体位効果の「体幹の健側への側傾」とは?
A;体全体を健側へ傾け,重力によって食塊を健側へ流れやすくし少しでも嚥下をスムーズにするために行います.傾けかたは症例によって違いますが,目安としては10〜45°が良いでしょう.
(才藤栄一)

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