平野 哲   大高 洋平   向野 雅彦   才藤 栄一   
脊椎脊髄ジャーナル 33(8) 793-798 2020年8月
<文献概要>はじめに 脳卒中は要介護の主要な原因であり,要介護者全体では認知症に次ぐ第2位(18.4%)を占める.要介護度が重いほど脳卒中の割合は増え,要介護5では第1位(30.8%)である.少子高齢化により介護人材が不足する社会においては,患者の日常生活活動を向上させ,自立度を高める必要があり,リハビリテーション(以下,リハビリ)が果たすべき役割は大きい.脳卒中患者のリハビリにおいて,歩行再獲得は重要な目標の1つである.脳卒中発症後の歩行能力が,その後の患者の人生に大きな影響を与えるから...