乾和郎   芳野純治   若林貴夫   三好広尚   小林隆   服部信幸   小坂俊仁   友松雄一郎   山本智支   松浦弘尚   成田賢生   鳥井淑敬   
綜合臨床 60(5) 736-739 2011年5月
慢性膵炎では不規則な線維化、細胞浸潤、実質の脱落などの慢性変化が膵臓全体に認められる。慢性膵炎は進行性、非可逆性であり、急性炎症が繰り返され内・外分泌機能が低下していく。その長い臨床経過のなかで膵石、膵管狭窄、仮性嚢胞などの合併症が生じると膵管内圧が上昇して疼痛の原因になり、さらに慢性膵炎の病態を悪化させることになる。本稿では、慢性膵炎の治療、とくに膵石の治療について解説する。(著者抄録)