亀谷 直輝   稲熊 大城   
臨床透析 32(5) 603-606 2016年5月
67歳男。33年前に透析導入され外来通院中、右視力障害が出現した。徐々に増悪するため近医を受診したところ、頭部CTで蝶形骨洞内から一部眼窩尖部に及ぶ異常影を認められ、当院に紹介された。右眼は指数弁で外眼筋麻痺を認め、右眼球運動は左右上下すべてに制限を認めた。眼窩部MRIで蝶形骨洞内に23×17mm大の腫瘤性病変を認め、T1強調像で内部不均一な等〜軽度の高信号、T2強調像で低信号を呈した。また、右眼窩尖付近ではT1強調像で低信号、T2強調像で高信号となり、炎症の波及による変化と考えられた。こ...