杉田 晃   池住 洋平   近藤 朋実   松本 祐嗣   横井 克幸   中島 葉子   熊谷 直憲   伊藤 哲哉   
日本小児体液研究会誌 11 29-33 2019年5月
症例:12歳女児。重症新生児仮死による脳性麻痺、慢性腎不全の診断で重症心身障害児として外来管理を行なっていた。入院の3日前から頻回嘔吐、喘鳴が出現し徐々に増悪、経管栄養も困難となったため当院救急外来を受診した。発熱、喘鳴、ツルゴールの低下、10%の体重減少を認め、検査にて高Na血症および右上肺野の浸潤影を認めたことから、誤嚥性肺炎、高張性脱水の診断で入院となった。高張性脱水に対し、等張液を用いた輸液を開始したところ、脱水所見は改善したものの血清Na濃度は上昇を続けた。輸液を低張Na製剤に変...