プロフィール
自己免疫疾患を対象に研究を行っています。 自己免疫疾患患者の血清を調べると、血管内皮細胞の細胞表面に結合する抗体(抗血管内皮細胞抗体;AECA)が高頻度で見つかってきます。細胞への抗体の結合が病態に直接関係してくると考えられ、結合している分子すなわち自己抗原を特定するための研究が行われてきました。徐々に見つかってきてはいるものの、まだまだ未知の自己抗原が多いと考えられます。それらの分子を特定し、病態との関連を解明すること、そして新たな診断法開発を目標にしています。 その基盤技術となる方法として、CSP-ELISA法を独自に開発し、特許を取得しています。(特開2014-081365)この方法により、立体構造が不安定になりやすい膜タンパク質と抗体との結合を検出することが可能になりました。膜タンパク質に対する抗体取得は、抗がん剤としての利用に繋がる可能性もあり、がん研究の分野での発展も目指しています。 教育では、保健衛生学部1年生を対象に生命科学と化学の講義を担当しています。生物学と化学は医療系専門科目につながる重要な基礎科学ですが、受験に生物や化学を選択しなかった学生もいるため、生物学や化学の基礎を確認しつつ、生命の不思議・おもしろさ・身の回りで起こる自然現象を話題に挙げ、生物であるヒトすなわち自分を見つめる機会にして欲しいと思っています。
研究キーワード
自己免疫疾患
,自己抗体
,自己抗原
,細胞表面抗原
,膜タンパク
,バイオマーカー
,診断法
,抗血管内皮細胞抗体
,血管内皮細胞
,血管炎
,全身性エリテマト-デス
,腎炎
,混合性結合組織病
,全身性強皮症