水野 雄介   岩崎 慶大   安江 朗   関谷 隆夫   藤井 多久磨   鈴木 清明   
東海産科婦人科学会雑誌 56 89-94 2020年3月 [査読有り]
分娩時異常出血への対応は分娩における母体管理の最重要項目の一つであり、我が国の分娩の約半数が1次医療施設で行われている現状の下で、母体の大量出血時における全身状態の評価と高次医療機関への搬送を行う為の適切な判断が求められている。このような背景の下「産科危機的出血への対応指針2017」では、母体出血に対する病態評価指標としてshock index(以下;SI)を用いた対応指針が示されている。今回我々は、当院で経腟分娩した4,932症例のうち、分娩時1,000ml以上の出血をきたした142症例...