中根 慶太   加藤 卓   横井 繁明   江原 英俊   高橋 義人   石原 哲   出口 隆   
泌尿器科紀要 51(9) 631-633 2005年9月
75歳男.患者は膀胱前壁を中心とした多発性乳頭状広基性腫瘍で,その内の1つは内尿道口に存在していた.膀胱癌T2aN0M0と診断し,M-VAC療法1コースが施行されたが,術後14ヵ月目に外尿道口からの血性分泌物を自覚した.放置していたものの,軟性膀胱鏡検査で尿道舟状窩に充満するように存在する多発性乳頭状腫瘍を認め,膀胱癌の尿道舟状窩への再発と診断された.陰茎部分切除術を施行後,合併症なく退院なったが,腹部CTにて膵腫瘍を指摘され,化学療法が施行された.膵尾部切除により病理組織学的所見ではtu...