林 優一郎   浦久保 秀俊   石井 信   
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 113(500) 31-36 2014年3月
運動錯視とは静止しているにも関わらず動いて見える錯視である.ヒトの視覚システムの動作原理を明らかにするためにも運動錯視を引き起こすメカニズムの解明は重要な課題である.運動錯視の1つに周辺ドリフト錯視と呼ばれる錯視現象が存在する.周辺ドリフト錯視を引き起こす刺激画像として,Faubert and Herbert刺激画像(FH刺激画像)が知られている.FH刺激画像(前刺激)を数秒間見続けた後に単一の輝度画像(後刺激)が表示された瞬間,残像にともなう錯覚回転(残像回転)が知覚される.本研究では周...