研究
・本部門では、本学において、もしくは他機関と連携し認知症ならびに老年病の研究を行っています。
- ①認知症の早期診断技法の開発・研究
- ②認知症早期からの適切なケアの提供に関する研究
- ③認知症にかかわる多職種地域連携の成立に関する研究
- ④老年症候群およびフレイル・サルコペニア予防に関する研究
- ⑤超高齢社会を持続可能な社会にするための研究
- ⑥記憶の基礎過程に関する研究
主なテーマは以下の通りです。
③認知症にかかわる多職種地域連携の成立に関する研究
認知症の適切な診断・ケアのためには、地域のかかりつけ医、地域包括支援センター、介護事業所などとの連携が欠かせない。また、認知症については、「私たち抜きで私たちのことを決めないで！」という言葉に表わされるように、本人・家族を支援の対象と見るだけでなく、本人・家族とともに連携体制を構築することが重視されるようになってきている。そのようななかで、どのように多職種地域連携を成立させていくのか、理念の共有方法、関係者のトレーニング、具体的な連携ツールや連携手順の研究・開発が求められる。本グループでは、このような認識のもと、研究テーマ①②とも関連づけて本テーマの研究を行っていく。
最近の研究発表
Interactive Approach, A New Type of Tools and a Care Practice Using Them to Promote Communication among People Directly Involved in Dementia, Professional Caregivers and Physicians. Takechi H et al. Alzheimer’s Disease International 2017, Apr.26-29, Kyoto.
発表スライドの写真
上記ADI2017での発表は、H27年度老人保健健康増進等事業「認知症の医療介護連携、情報共有ツールの開発に関する調査研究事業」の成果に基づくものです。
報告書へのリンク
https://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~neurology/roken_jigyo2015_Kyoto_u.pdf
上記事業で用いた解説冊子および手帳
認知症ケアパス連携シート解説冊子
オレンジつながり手帳
文献
1) Takechi H, Hara N, Eguchi K, Inomata S, Okura Y, Shibuya M, Yoshino H, Ogawa N, Suzuki M. Dynamics of Interaction among Professionals, Informal Supporters, and Family Caregivers of People with Dementia along the Dementia Care Pathway: A Nationwide Survey in Japan. Int. J. Environ. Res. Public Health 2023, 20(6), 5044.
2) Yoshino H, Kowa H, Maeda K, Takechi H. Eight months observation of check-up system “Kobe dementia model” of dementia in Kobe City. Psychogeriatrics 2021 Mar;21(2):246-248. doi: 10.1111/psyg.12649. Epub 2020 Dec 14.
3) Kawakita H, Ogawa M, Matsumoto K, Kawakita Y, Hara M, Koyama Y, Fujita Y, Oshita M, Mori T, Toichi M and Takechi H. Clinical characteristics of participants enrolled in an early identification and health care management program for dementia based on cluster analysis and the effectiveness of associated support efforts. Int Psychogeriatr. 2020 Feb 17:1-11.
4) 武地 一 【アルツハイマー型認知症診療のBreakthrough】 アルツハイマー型認知症におけるケアの重要性 地域連携の視点から Pharma Medica (0289-5803)34巻7号 Page49-52(2016.07)
5) 武地 一【アドヒアランス向上を考える】 患者支援 切れ目のない医療とケアの実現を目指して ケアパスの活用 クリニシアン62巻1号 Page93-97(2015.01)
6) Takechi H, Mori T, Hashimoto, Nakamura S. Present Status and Roadmap to Achieve Inclusive and Holistic Care for Dementia in a Japanese Community: Analysis Using the Delphi Method. Dement Geriatr Cogn Disord 2014;38(3-4):186-99.
7) 武地 一 【認知症】 在宅・介護 認知症の介護と地域連携 綜合臨床(0371-1900)60巻9号 Page1935-1942(2011.09)
