藤田医科大学医学部 認知症・高齢診療科

教育

・当科では、卒前卒後の老年病の教育・研修を担っています。

・当科をローテートした2年目研修医の先生の声「認知症・高齢診療科を今回研修させていただいて、特に学ぶことができたと思うことが3つあります。1つ目は認知症という病気について一般に広く行われている検査から最新の検査まで詳しく学ぶことができました。MRIやCTによる形態検査の見方を教えていただき正常圧水頭症などの認知症と画像所見が似ている疾患との臨床所見などを踏まえた鑑別方法を学ぶことができました。脳血流SPECTやアミロイドPETなどの認知症診断に重要な画像の見方も学ぶことができました。2つ目は患者さんやご家族をサポートする介護などの社会体制を学べました。認知症・高齢診療科を受診される患者さんの場合、ご家族もとても悩み、疲弊されていることが多く、介護保険やデイサービスなどの社会福祉によるサポートがあることをご存知でない方も多い印象でした。私達医療者側が患者さんに対する適切な治療と適切な社会的サポートを提示することで患者さんだけでなくご家族の負担も減らすことができ介護で手詰まりになっていた患者さんの家庭環境が改善しているのをまのあたりにしました。私自身介護保険やデイサービスなどの名前は知っていたもののどのようなものかも詳しくは理解していませんでしたが、病院で病気を治すだけでなく社会に密着した視点を持つことができたと思います。3つ目は多職種カンファによるチーム医療です。院内の高齢の患者さんを多職種で協力しながらせん妄や認知症の治療に当たることで、多職種と協力しながら治療を行うチーム医療の重要性を理解することができました。認知症・高齢診療科を研修することでこれからの超高齢社会で特に役に立つ知識や診療技術を学ぶことができました」

・老年科専門医、認知症専門医をめざす医師を募集しています!

  

卒前教育

・卒前教育としては、医学教育モデル・コア・カリキュラム平成28 年度改訂版 E-8 加齢と老化に準拠した教育を行っています。

医学教育モデル・コア・カリキュラム 平成28 年度改訂版より

E-8 加齢と老化
E-8-1) 老化と高齢者の特徴

ねらい:
加齢に伴う身体的変化、精神・心理的変化、高齢者に特有な疾患・病態の診断と治療、リハビリテーション、介護、人生の最終段階における医療(エンド・オブ・ライフ・ケア)に関わる問題を学ぶ。

    学修目標:
  • ①老化学説、老化制御、加齢に伴う臓器の構造的・機能的変化を説明でき、これによる予備能の低下等患者にもたらされる生理的変化を説明できる。
  • ②高齢者総合機能評価(comprehensive geriatric assessment <CGA> )を実施できる。
  • ③老年症候群(歩行障害・転倒、認知機能障害、排泄障害、栄養障害、摂食・嚥下障害等)の概念を説明できる。
  • ④フレイル、サルコペニア、ロコモティブ・シンドロームの概念、その対処法、予防が説明できる。
  • ⑤認知症、うつ、せん妄の違いを説明し、それぞれの鑑別、初期対応を実施できる。
  • ⑥歩行障害・転倒の評価、鑑別診断を行い、原因に応じた転倒予防・リハビリテーションを説明できる。
  • ⑦口腔機能低下、摂食・嚥下障害の評価、鑑別診断を行い、原因に応じた治療・リハビリテーション、予防を実施できる。
  • ⑧高齢者の栄養マネジメントを説明できる。
  • ⑨加齢に伴う薬物動態の変化、高齢者に対する薬物療法の注意点を説明でき、ポリファーマシーの是正等適切な介入が実施できる。
  • ⑩高齢者の障害及び廃用症候群を説明でき、それらに対するリハビリテーションを説明できる。
  • ⑪高齢者の退院支援と介護保険制度を説明できる。
  • ⑫高齢者の人生の最終段階における医療(エンド・オブ・ライフ・ケア)を説明できる。
  • H29年度の講義予定はこちら(講義日程は都合により変更になる場合があります)

  • 卒後教育

    ・卒後教育では、卒後臨床研修の中での老年病に関する研修の場を提供しています。老年科専門医の養成も行います。内科学会総合内科専門医、認知症学会専門医、老年精神医学会専門医をめざすための研修も行うことができます。

    前期研修プログラム(PDF)はこちらをご覧下さい
    プログラムPDF
    後期研修プログラム(PDF)はこちら
    プログラムPDF

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