海綿静脈洞浸潤を伴う髄膜腫における鈎静脈還流パターンに関する後方視的研究

本研究は藤田医科大学の医学研究倫理審査委員会で審査され、学長の許可を得て実施しています。

研究の対象

2015年1月~2022年2月に藤田医科大学病院及び藤田医科大学岡崎医療センターで髄膜腫に対して開頭腫瘍摘出術を施行された方

研究目的・方法・研究期間

髄膜腫の手術を行う上で術後静脈還流障害を予防するために静脈還流の温存が極めて重要となりますが、特に静脈洞浸潤がある髄膜腫では静脈還流が正常と異なる場合が多いことが知られています。海綿静脈洞は複数の頭蓋内外静脈が交通する部位として知られており、頭蓋内静脈からはシルビウス静脈と鈎静脈が海綿静脈洞に流入します。海綿静脈洞浸潤を示す髄膜腫ではこれらの静脈還流が障害されることから通常とは異なる側副静脈還流路が発達することが知られており、特に海綿静脈洞閉塞時におけるシルビウス静脈の静脈還流パターンの研究は複数報告されています。しかしながら同様に海綿静脈洞に流入する鈎静脈に関しては海綿静脈洞浸潤時にどのような静脈還流パターンとなるのかを検討した報告はありません。先行研究として健常人における鈎静脈還流パターンが報告されており、健常人においても鈎静脈は多彩な還流パターンを示すとされていますが、前述のように海綿静脈洞閉塞時には正常とは異なる側副血行路が発達している可能性が考えられます。そのため、海綿静脈洞閉塞時の鈎静脈還流パターンを調べることで、開頭手術における鈎静脈損傷のリスク低減や手術方法を検討する上で重要な知見となりうると考え、本研究を行なっています。
研究期間:倫理審査委員会承認日〜2026年12月31日

研究に用いる試料・情報の種類

情報:病歴、治療歴、血管造影CT検査、造影MRI、カテーテル検査等

外部への試料・情報の提供

無し

研究組織

本学の研究責任者: 藤田医科大学岡崎医療センター 脳神経外科 講師 山城慧

除外の申出・お問い合わせ先

試料・情報が本研究に用いられることについて研究の対象となる方もしくはその代諾者の方にご了承いただけない場合には、研究対象から除外させていただきます。下記の連絡先までお申し出ください。その場合でも、お申し出により、研究の対象となる方その他に不利益が生じることはありません。 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。 また、ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

藤田医科大学岡崎医療センター 脳神経外科
担当者:講師 山城慧
愛知県岡崎市針崎町五反田1番地
電話 0564-64-8800